大学受験に向けて、TEAP対策をしている高校生のみなさん、ライティング対策は順調に進んでいますか?
今回は、【TEAPライティング Task A】スコアを伸ばせる2つの対策法に引き続き、Task Bのエッセイ問題の対策法を紹介します。Task Bは問題文の要約だけでなく、グラフの読み取りや、自分の意見の集約が求められます。「何を問われているのか」をしっかりと理解し、本番に備えましょう!*試験概要は2018年7月時点のものです。
目次
TEAPライティング試験概要
TEAPライティング試験は、4技能のうちリーディング、リスニングに続いて3つ目に行われる試験です。(最後はスピーキングです。)
問題冊子(持ち帰り不可)にTask AとTask Bの2つのパートの問題が左側に印刷されていて、右側の空いているページやスペースにメモを書き込むことができます。両パート合計【70分】で2つの英作文を書くことが求められ、各パートの時間配分は自由です。解答は、すべて解答用紙の枠内に記述します。
出題内容 | 求められる力 |
---|---|
Task A:課題文の要約 評論文を読み、その内容を約70語で要約する。 | 論説記事などの問題文を読み、その要旨を簡潔にまとめる力 目標解答時間:約20分 |
Task B:エッセイ 2つのグラフと2つの英文を読み、それらの論点と自分の意見を約200語程度でまとめたエッセイを書く。 | 英文やグラフに示された複数の情報に基づいてまとまりのある文章を書く力 目標解答時間:約50分 |
Task B問題概要
問題の指示文
Task Bでは2つのグラフと、2つの英文(記事と編集者への手紙など)について、それぞれの関連性を読み取った上で自分の意見を述べる力が試されます。問題の指示文は以下の通りです。
Your teacher has asked you to write an essay for class using the information.
⑴ Describe the situation concerning 【問題文の内容】and
⑵ summarize the main points about the solutions that have been suggested.
⑶ In your conclusion, say which of the solutions you think would work the best based on the reasons given.
⑷ You should write about 200 words.
♣問題の指示文の解説
⑴ 直面している状況(課題)について簡単に説明する
⑵ どのような解決策が述べられているかを簡潔にまとめる
⑶文中に挙げられている中でどの解決策が良いと思うか、自分の意見を述べ、理由も添える
⑷ エッセイの長さは200語程度
問題文の分析
2つのグラフ
問題を解く際には、グラフを読み取り、それを文章で書くことが求められます。こちらの記事では、グラフを表現する上で使用できる動詞をたくさんご紹介しているので、併せてご覧ください!IELTS・TEAPのライティングで確実に使えるグラフ表現方法! 以下はグラフのイメージです。
2つの英文
1つ目の文章は、当事者や専門家の意見をまとめた記事です。もう1つの文章は、記事に対する手紙が多いです。両文章とも、直面している状況や課題に対して、2つの解決策と、それぞれの根拠+具体例が挙げられています。
Task B解答のポイント
問題概要はおさえられましたか?それでは、Task B解答のポイントについて詳しく解説していきます。
ポイント1. 指示文の要求に適したパラグラフの構成を覚える
問題の指示文で「問われていること」に忠実に解答するために、Task Bは、4つのパラグラフで英作文します。
各パラグラフ(段落)の解答構成例
一般的にアカデミックな英文では、冒頭に文章全体のテーマや、論点であるThesis statement(Introduction)があります。
その後、各パラグラフが
Topic Sentence(パラグラフの主題を述べた文)
Supporting sentence(主張の根拠となる詳細説明)
Concluding sentence(パラグラフの結論)
という構成で成り立っています。
第2、3パラグラフで要約をする際には、必ず問題パッセージの文章をパラフレーズ(言い換え)しなくてはいけません。「要約が苦手だ、パラフレーズ の仕方がわからない」という方はTask A要約問題の記事で要約の仕方をご紹介していますので、ぜひチェックしてみてくださいね!【TEAPライティング Task A】スコアを伸ばせる2つの対策法
ポイント2. 便利なフレーズを覚える
以下は、ライティング試験で便利なフレーズです。同じような意味の言葉も複数パターン覚えておき、使いこなせるようにしましょう。
♣パラグラフの冒頭や終わり、論理展開に使えるフレーズ
・パラグラフの冒頭や終わり
“First,” / “Second, …”(一つ目に、二つ目に)
“Finally,” / “In conclusion,” / “To sum up,”(最後に、結論として、要するに)
・論旨展開をする
“Therefore,” (それゆえに)
“In fact,”(事実としては)
“On the other hand,” / “Meanwhile,”(一方で)
“In addition,”(加えて)
“Moreover,” / “Furthermore,” / “Also,” (また、そのうえ)
“As a result,”(その結果として)
・具体例を出す
“For example,” / “For instance,” (例えば)
“One example of this is that…”(ひとつの例は)
続いては、自分の意見(第4パラグラフ)を強く主張するために、使えるフレーズをご紹介します。
♣自分の意見(第4パラグラフ)を述べる際に使えるフレーズ
“In my opinion,”(私の意見では)
“I believe that…”(〜だと思う→”think”よりも強い表現)
“In my experience,”(私の経験上)
“From my point of view,”(私の考えは)
*注意ポイント:逆接の表現
ライティングにおいて逆接の表現は主張を強調する効果があり、覚えておく必要のあるフレーズですが、使い方を間違えると減点に繋がってしまいます。以下の点をしっかりとおさえておきましょう。
but
逆接を表現するもっとも一般的な言葉です。”but”は、文と文とをつなぐ接続詞です。したがって、使われる位置は文中になります。カジュアルな英文では冒頭で使われる例がしばしば見られますが、学術的な英文を作成する際に “but” を文頭に持ってくるのはふさわしくありません。
He is poor, but he is happy.
however
“however” は接続詞ではなく接続副詞です。前の文の内容と反対のことを言いたいときに(前の文をピリオドで区切った上で)使われます。
I like bananas. However, I don’t like overripe bananas.
although
“but” と同様に接続詞ですが、“but”が前後の文を接続するために文中で使用されるのに対し、“although” は文頭でも文中で使用されます。
Although he was sick, he decided to take a test.
He decided to take a test, although he was sick.
in spite of …/ despite…
「~にもかかわらず」という意味になり、…の部分には[S+V~]の文ではなく句(名詞句や動名詞句)が入ります。文頭でも文中でも使用されます。[S+V~]を後ろに入れたい場合は in spite of the fact that[S+V~]/despite the fact that[S+V~]となります。
In spite of the bad weather, we went out to play baseball.
Despite the fact that the weather is bad, we went out to play baseball.
ポイント3. 見直しは入念にする
最後に、減点されないためのチェックリストをご紹介します。Task Bは文章量も多く、ケアレスミスでも、積み重なると大きな減点となってしまいます。最後の5分程度で以下の項目を必ず確認しましょう。
♣チェックリスト
・パッセージからそのまま書き写した箇所がないか
・単語のスペルが間違っていないか
・短縮形を使っていないか
・主語と動詞が一致しているか
・時制が一致しているか
・冠詞が抜けていないか、間違っていないか
・何度も同じ表現を使っていないか
・接続詞は正しく使われているか
まとめ
Task Bは複数の段階を踏んで解かなければならない問題です。一気にこなす、ということが難しいという方は、グラフから情報を読み取る練習、グラフを英語で表現する練習といった具合に、練習問題を利用してまずは段階ごとの練習をしてみましょう。
自分の意見を英語でまとめるのが大変だ、という方は、最初は日本語で自分の意見のメモを作ってみるのも良いでしょう。少しずつ慣れてくれば、効率よく進めていくことが出来ますよ!