「留学出願のためにIELTSを受けたけど思ったよりスコア取れてないな….。」
「留学行くまでにスピーキング伸ばしたいけどすぐには無理だしな….。」
「こんなスコアじゃ海外行ってからもやっていけるか不安だよ….。」
そんな悩みを抱えていませんか?その悩み、パラフレーズする力を身につければ解消されるかもしれません。
本記事では、現時点でのIELTSのスピーキングスコアが4.5~5.5くらいの方向けに、すぐにスピーキングスコアアップに繋がる、パラフレーズを用いたスピーキング対策方法をご紹介します。
目次
パラフレーズとは?
パラフレーズとは、ある言葉を他の言葉で言い換えて表現する方法です。
言葉の定義にもあるように、伝えたい内容を表わす単語を知らなくても、他の単語を使って自分の意見を述べる方法のことをパラフレーズといいます。
パラフレーズを使いこなせれば、伝えたい内容を表わす単語がわからなくても、知っている単語で説明するスキルがつきます。
スピーキングテスト中に言いたいことが言えない!
スピーキングテスト中に話したい話題があってもうまく話せないこと、ありませんか?どうしてうまく英語で言い表わせないのか、その原因についてお話していきます。
話したいことがうまく表現できない理由
原因の一つは、単純に語彙力が足りていないということです。言いたいことを表現できるほどの単語数が頭の中にストックされていないため、結果として話したかったことをうまく言葉にできません。この場合の対策は、知っている単語数を増やしていくしかありませんが、語彙力をすぐにアップさせることは時間がかかりますし、すぐに効果が出るものではありません。
IELTSで求められる語彙力
では一体、IELTSスピーキングセクションで求められている語彙力はどれくらいなのでしょうか?下のリストが、スピーキングセクションで実際に用いられている採点基準です。
・語と語の組み合わせは適切か(collocation)
・状況にふさわしい言葉を選んで使うことができるか(connotation)
・それほど一般的ではない語彙や表現を使えるか
・別の言葉で分かりやすく言い換えられるか(paraphrasing)
4つの評価ポイントを見ると、すべてが豊富なボキャブラリーを求めているわけではありません。
スピーキングセクションのスコアアップに即効性のある対策として、知っている単語の中で自分が話したい話題をうまく言いかえて話す力、つまり4つ目のパラフレーズする力を鍛えることが、即時にスコアアップするための対策になります。
パラフレーズが役立つ場面
パラフレーズをすることで、スムーズかつ語彙力の不足を感じさせない会話の例を見ていきましょう。
例① -話題に出したい単語がわからなかった場合-
1つ目は、話題に出したい単語がわからなかった場合です。
たとえば、ニュースで聞いた「免疫機構」について英語で説明したい場面があったとします。
immune system
(免疫機構)
↓
The bodily system which protects the human body from viruses and infection.
(人体がウイルスや感染症から体を守る身体的な機構)
“immune system” (免疫機構)について話したいけれど、”immune system”という表現を知らない場合、「免疫機構」がどのようなものかわかっていれば、知っているボキャブラリーのみで説明することができます。
免疫機構とは、人が風邪を引いた場合に、病原体から体を守る仕組みのことです。
・人体 →human body
・ウイルス →virus
・守る →protect
・機構 →system
このように、そこまで難しくない単語を用いて説明することができましたね。
パラフレーズはこの例のように、わからない単語を別の表現を使って言い表わす際に役に立ちます。
例② -相手の質問に対して聞き返す場合-
2つ目の場面は、相手の質問の意図がわからなかった際に聞き返す場合です。
例えば、スピーキングセクションPart3のディスカッション中に、面接官から投げかけられた質問のなかで、意味がわからない単語があった場合にパラフレーズが使えます。
それでは、パラフレーズのスキルを交えて聞き返す例をご紹介します。
面接官:In your opinion, what kind of professions will continue to remain in the future?
(どんな職種が将来残ると思いますか?)
受験者:Excuse me, do you mean what kind of jobs will exist in the future?
(すみません、どのような種類の仕事が将来まで残るかという意味でしょうか?)
この例を見ると、”professions” がわからない単語だったようですね。
受験者は “professions” を “jobs” にパラフレーズして、自分なりの解釈を加えて質問し返しています。こうすることで、相手の語彙力が乏しいという印象を与えることもなく質問の意図が理解でき、相手もわからなかった部分が明らかになりやすくなります。
また、同じ話題について何度も同じ単語を使って説明してしまうと、幼稚な印象を面接官に与えることになってしまいます。一つの話題について単語を言い換えて表現することで、語彙に富んだ話し方ができていると評価される可能性も高くなります。
パラフレーズの勉強方法
ここからは具体的な勉強方法についてお伝えしていきます。どのような勉強をすればパラフレーズする力を鍛えられるのか、一つ一つ説明していきます。
①日本語ではわかるけど英語だと言えない単語を英語で説明する
パラフレーズの最大の役割は、知っている単語の範囲で言い表したいことを表現することです。
日常生活の中でパラフレーズすることは、すぐにできる簡単な対策です。
たとえば、本を読んでいる時に目にした「恐怖症」について話したいと思った場合、恐怖症は英語で “phobia” と言いますが、その単語を知らなかったとします。そこで、自分がすでに知っている単語を使って説明してみると、下のように説明することができます。
phobia
(恐怖症)
↓
A very strong and irrational fear of something.
(何かをすごく怖がる症状のこと)
このように、”phobia” という単語を用いずに、恐怖症について説明することができますね。
普段生活していて目に入ったもので「英語ではどう言うのだろう?」と疑問に思ったことを、自分が扱える単語の範囲で説明できるようにすることが、パラフレーズの練習になります。
②わからない単語はすべてチェックする
パラフレーズする上でも、ある程度の語彙力は必要です。すぐに効果は望めないとしても、日々の英語学習やIELTSの対策をしていく中で出会う語彙の意味は、知っておいて損はありません。
IELTSにはスピーキング・ライティング・リーディング・リスニングと、4つのセクションがあります。それぞれ異なる能力を測る試験ですが、扱われるトピックが似通っているので、語彙をインプットしていくために効率の良い題材です。
たとえば、ライティングで扱われるトピックとして「環境」があります。スピーキングセクションでも、Part2のトピックカードで出身地・旅行の話題などの発展としてPart3で「環境」の話題が振られることがあります。その際、ライティング対策中に得た語彙を活かすことができますよね。このように、別のセクションの対策中にもスピーキングセクションの語彙対策ができます。
また、単語の意味を調べるだけではなく、その単語がどういった文脈で使われているのか、辞書などで例文も一緒にチェックすると、実際に発言する際に役に立ちます。例文をチェックすることで、実際に自分がパラフレーズして文を組み立てる時の練習にもなります。
まとめ
今回はスピーキングテストが語彙力不足のために苦手という方向けに、すぐに取り入れることのできる「パラフレーズ」についてご紹介しました。
普段の生活の中で鍛えることができるスキルなので、日常生活にぜひ取り入れてみてください!