神田外語大学の英語4技能資格検定試験説明会に潜入、神崎正哉先生に直撃インタビュー

外国語教育とリベラルアーツ教育でその名を馳せる神田外語大学は、2016年度入試より民間英語4技能試験のスコアを英語の入学資格として認める入試制度を導入しました。これにより、これらの英語資格試験のスコアを提出することで、大学独自の英語試験を受験することなく合格を勝ち取ることができるようになりました。

KUIS
おしゃれなKUIS(Kanda University of International Studies)のキャンパス

これらの試験の特徴は、従来の「読む」・「聞く」に「書く」・「話す」を加えた英語4技能を測定するということです。では、これらの試験を利用して神田外語大学を受験するメリットとは一体何でしょうか?

英語4技能試験を利用し神田外語大学を受験する3つのメリット –

1. 受験のチャンスは年に何度も

2. 所定スコアを満たした後は、残りの科目の勉強に集中できる

3. 大学ごとの英語対策が必要ない

1. 受験のチャンスは年に何度も

民間英語4技能試験は年に何度も実施されています。したがって従来の一般入試のように、1回の試験のみで合否が決まってしまうことはありません。所定のスコアを満たすまで、何度でも試験に挑戦することができますから、体調不良などの理由で本調子が出せずに不合格、というリスクを避けることができます。

2. 所定スコアを満たした後は、残りの科目の勉強に集中できる

神田外語大学の全学統一入試では、英語の4技能試験で基準を満たしていれば、英語が満点扱いになります。英語を受験する必要がなくなり、他の受験科目である現代文に集中できます。また、英語の受験勉強をしなくてよくなるので、時間的な余裕ができ、高校生活の最後を有意義に過ごすことができます。

3. 大学ごとの英語対策が必要ない

実は英語4技能試験のスコアを英語の入試要件として認めているのは、神田外語大学ではありません。上智大学・立教大学・青山学院大学や、その他多くの大学もこの入試方式を導入するとしています。すなわち、英語に関して言えば英語4技能試験の1つに的を絞って学習を進めれば、そのスコアを使って他大学の英語入学要件を満たすことができるのです。

他大学の導入の事例や状況については各大学の入試要項を確認したり、英語4技能試験情報サイトを参考にしてみてください。本サイトでは、上智大学立教大学の事例も紹介しています。


ではそもそも、なぜ神田外語大学はこの入試方式を導入しようとしているのでしょうか? その謎を突き止めるべく、筆者は9月27日(日)に行われた神田外語大学の入試説明会に潜入してきました。

安河内哲也先生
安河内哲也先生も登壇された神田外語大学の入試説明会

入試説明会には、あの安河内哲也先生も登壇。スピーキングの学習法として、間違いを恐れないこと・自信を持つこと・実際に英語を声に出して練習することを強調されていました。

“神田外語大学は、従来の「読む」・「聞く」という受動的な英語運用能力だけではなく、「書く」・「話す」という能動的な英語運用能力も併せ持つ学生を育成していきたいと考えています。民間英語4技能試験はこれら4つの技能を客観的に測定してくれる試験です。これらの試験を通じ、入試後は役に立たなくなる受験英語ではなく、大学入学後こそ役に立つ本物の英語力を身につけることができます。”

神田外語大学 神崎正哉先生
神田外語大学 神崎正哉先生

こう語るのは、神田外語大学専任英語講師、神崎正哉(かんざき まさや)先生。神崎先生は、4技能英語は単なる大学入試のためのツールではないと強調されたうえで、英語ができるかどうかということはその人がグローバル人材であるかどうかとは本質的には関係のないことだとおっしゃっていました。

神崎 正哉(かんざき まさや)先生

・神田外語大学国際コミュニケーション学科講師
・『新TOEIC® TEST出る順で学ぶボキャブラリー990』(講談社)、『新TOEIC® TEST特急シリーズ』(朝日新聞出版)など著書多数。

東京水産大学(現東京海洋大学)海洋環境工学科卒
◯ 24歳から6年間ロンドンで英語・英文学を学ぶ
◯ 2008年8月テンプル大学大学院修士課程(英語教授法専攻)修了

“英語やその他の外国語を習得することを通じ、大学の4年間の間で興味のあることを追求していって欲しい。国内外問わず多くの人と積極的に交流することを通じて、他者や異文化を受け入れる柔軟性・寛容性を身につけて欲しい。”

真に海外で活躍できる人材とは、異質なものを受け入れる広い心を持った人のこと。つまり神田外語大学で学ぶということは、単に語学の能力を磨くということではなく、異文化との交流を通じて視野を広げながら他者を受容するための人としての大きな器を形成するということなのですね。

ちなみに神田外語大学は単位認定型の留学制度も充実していることに加え、キャンパス内にも海外から来た学生・教員がたくさんいらっしゃるそうです。しかも神田外語大学には、アジア各国の料理が楽しめる食神という学食があり、日本風にアレンジされていないので、本場さながらの味を堪能することができるということでした。このように、国内にいながらにして常に異文化交流・体験ができる環境が整っているのも、神田外語大学ならではですね。

入試説明会では、在校生や教員の皆さんが高校生の質問に答える少人数制ブースも用意されていました。言語の学びの過程、そしてその先にはどんな世界が広がっているのか。将来の先輩や先生たちのわくわくするようなお話に、高校生たちはきっと気持ちを躍らせたことでしょう。

まとめ

英語4技能試験をうまく活用すれば、神田外語大学合格へ大きく一歩前進することができます。憧れのキャンパスライフをつかみ取るためにも、このチャンスを逃さないようにしましょう!

筆者にとって神田外語大学というと、外国語教育ばかりが有名だというイメージがありました。しかし入試説明会の取材を経て、外国語教育を通じた異文化への理解や、豊富な国際交流の機会を通じた他者に対する受容力の形成が神田外語大学の教育の本質だということに気づくことができました。将来は世界を舞台に活躍したいと思っている高校生の皆さんにとって、神田外語大学はその夢を叶えるためのこの上ない学びの場になることでしょう。

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