絶対に学ぶべき【英語の発音記号一覧】読み方とメリット

発音記号なんて勉強する意味あるの?と思っていませんか?

英語学習初心者だけでなく、すでに英語を学習してきた人でも、発音記号を使って学習するメリットがあります。

特に、発音・リスニングが苦手な人こそ発音記号を学習することで「発音」「リスニング力」を向上させることができますよ。

本記事では、英語学習者がつまづきやすい発音と、発音記号を使った学習方法をご紹介します。

発音記号とは?

focus画像

発音記号とは、言語の発音を表記するために作られた記号のことです。

たとえば、上の画像のように”focus”を辞書で調べたときに単語の横に書いてある/foukəs/と表記されているものが発音記号です。一つひとつの文字がそれぞれ固有の発音を表わしています。

発音記号を学習するメリットは主に次の2つです。

発音・リスニング力向上

リスニングが苦手な英語学習者は、英語の音声を聞いただけでは正しい発音を聞き取れていない可能性があります。

たとえば、”brand”と”bland”は発音が似ており、カタカナ表記にするとどちらも「ブランド」になりますが、”brand”は「ブランド」や「銘柄」といった意味で”bland”は「穏やかな・味が薄い」という意味になります。/r/と/l/の発音の違いがわかっていれば正しく発音することができますが、日本語にはない発音を聞いただけで区別することは難しいです。そこで役立つのが視覚的なヒントになる「発音記号」です。

辞書を引いた際に発音記号も理解できれば、聞いただけでは発音の仕方がわからなかった単語の発音を再現できるようになります。

そして、正しい発音ができるようになることで、それぞれの発音の違いを区別出来るようになります

発音の違い(特に日本語に無い発音)を区別できるようになることで、音で単語を判断できるためリスニング力アップにつながります。

語彙力アップ

発音記号をもとに単語の発音も覚えることで、「スペル」「発音」「意味」をまとめて覚えることができるため、効率の良い単語学習をすることができます。そのため、単語学習をする際や、英検®準1級以上の高難易度の単語を覚える際も発音記号が役立ちます。

たとえば、英検®1級レベルの単語”coercion”という単語がわからなかった場合おそらく発音もローマ字読みで「コエルシオン」のように覚えてしまうはずです。しかし、英語は日本語と違って1文字に1つの音が割り当てられているわけではないので、スペルから発音を想像することが難しいです。

カタカナ表記の「コエルシオン」を音読する際は、見たままコエルシオンと読めますよね。一方”coercion”は「コエルシオン」とも「コアサイオン」とも読めてしまいます。 そこで「見たまま読める」発音記号が役に立つのです。

“coercion”を辞書で調べてみると、「矯正」「支配」といった意味で、発音記号を見てみると/kouə́rʒən /と記されています。発音記号をもとに発音してみると、実際の発音は「コゥエシャン」のように発音することがわかります。

発音記号の読み方

日本語の母音は5つの音しかありませんが、英語は15個以上母音が存在します。また、子音の数も20個以上と日本語よりも多いので、すべて覚えようとすると骨が折れると思います。

そこで、『大辞林 日本語の音』を参考に、英語学習者がつまづきやすい「日本語にはない英語特有の発音」を持つ発音記号に絞って紹介します。また、発音の違いがわかりにくい発音記号同士は、発音が混同されやすい単語を例に選びました。
出典:http://www.kenkyusha.co.jp/uploads/samplebook/new/32738471.pdf

それぞれの発音記号の単語例を交互に発音することで、発音の仕方と違いがわかりやすくなります。

母音

発音記号 母音 [æ][ɔ][ʌ]
発音記号 母音 [u][ə]
発音記号 母音 [i][ou]

子音

発音記号 子音 [θ][ð]
発音記号 子音 [f][v]
発音記号 子音[l][r]
発音記号 子音 [ʃ][dʒ]
発音記号 子音[ʒ][tʃ]

発音記号が役立つ発音練習方法

発音記号を実際に見たところで、どのような練習方法に役立つのかをご紹介します。

シャドーイング

発音記号が役立つ練習方法の一つが「シャドーイング」です。

シャドーイングはリスニング力やスピーキング力の向上に有効な学習法ですが、正しい発音ができることが前提です。音声を聞いた時に、聞いただけでは発音がはっきりと分からない単語があった場合、発音記号を使って発音を確認することができます。

音声にスクリプトの付いているものを使うと、聞き取れなかった単語を文字で確認できます。聞き取れなかった単語を辞書で調べて、単語の隣にある発音記号を見れば正しい発音をインプットすることができるので、発音改善・リスニング力向上に役立つ練習方法になります。

シャドーイングの詳しい練習方法は、こちらの記事からご覧ください。

音読を録音

2つ目の練習方法は、英文を音読したものを録音する方法です。
発音を向上させるための練習法で、以下のように4ステップで行います。

Step1:音源のある英文を音読して録音する
Step2:音源を聞く
Step3:音源と自分の発音を比べて違う単語を辞書で調べる
Step4:発音記号をもとに発音の練習をする

まずは音源のある英文を音読してそれをケータイの音声メモアプリなどで録音します。そして、音源と発音が違うと感じた単語が見つかったら、その単語を辞書で調べて発音記号をもとに発音を矯正します。

この練習法は、発音記号を利用して正しい発音も一緒に覚えるため、スピーキングセクションの「発音」項目の減点を抑えることができるので、4技能試験のスピーキング対策にも役立ちます。

スピーキング対策以外にも、受験する予定の試験の教材(CDやWeb音源付きのもの)を使って音読をすることで、よく出題される単語にふれる回数も増えるため、語彙力の強化が望めます。

まとめ

発音記号を覚えることで得られるメリットは以下の3つでした。

・発音上達

・リスニング力向上

・語彙力アップ

また、4技能試験対策に発音記号を活用することで、効率的な対策にすることもできます。

今回紹介した発音記号以外にも発音記号はあるので、発音記号の知識を少しずつ増やしていってくださいね。

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