IELTSのライティングはスピーキングと同様、独学での対策が難しいために苦手としている方が多いのではないでしょうか?
特にTask.2では社会や科学に関することなどの幅広いトピックの設問に対して自分の意見を論理的に表現することが求められ、それに加え語彙の幅広さ・論理的な文章構成・時間内で情報を処理する能力などさ様々なスキルが試されます。したがってグラフや表を説明することがメインとなるTask.1に比べ、Task.2への対策が遅れてしまうことが多いようです。
そこで今回は、ライティングで6.5以上を目指す皆さんに、ライティングTask.2のスコアを短期間で伸ばす3つのポイントを紹介します。
1. 自分だけの「型」を用意しよう
2. 同義語(synonym)を駆使して表現の繰り返しを避けよう
3. 難しい文法をたくさん使おう
1. 自分だけの「型」を用意しよう
Task.2では自分の設問に対する自分の意見を「論理的」に表現することが求められ、文と文、段落と段落の接続部分などでは議論がスムーズに進むような表現を使用することが推奨されます。このような部分で高度な文法表現をなるべく多く使うことで、高得点を狙うことができます。
例えば設問の内容が先進国での子どもの肥満問題だったとしましょう。すると第一段落は以下のように書き進めることができます。
“In recent years, an increasing attention has been paid to childhood obesity in many developed counties.”
「近年になって、多くの先進国では子どもの肥満問題により多くの注目が集まっている」
“Therefore, it has been argued that whether the governments should implement a policy which helps prevent and reduce childhood obesity.”
「そういうわけで、政府が子どもの肥満を防ぎ減少させる政策を導入するべきかどうかが議論されている。」
“On the other hand, some scholars claim that the problem can only be solved by the efforts of families.”
「それに対し、この問題は家庭の努力でしか解決できないと主張している学者もいる。」
”The purpose of this paper is to suggest two effective solutions to tackle childhood obesity.”
「このエッセイは、子どもの肥満問題を解決するための2つの効果的な施策を提案する。」
太字で書いてある部分が型の例です。受動態、現在完了形、効果的な接続詞の使用が得点源となります。このように自分の得意な文法や表現を型として頭に入れておくと、考える時間の節約や単語の数稼ぎを効率良く行うことができます。
(注意)IELTSのライティングでは他所の表現をまるまる真似して使用することを禁止しており、減点の対象となることもあります。したがってこの記事や参考書の模範解答を丸暗記するのではなく、そういったものから「使える表現」だけを盗んで自分だけの型を作りましょう。しかも、丸暗記の型は設問に柔軟に対応できなくなるので注意が必要です。
2. 同義語(synonym)を駆使して語彙の繰り返しを避けよう
IELTSのライティングでは同じ語彙や表現を繰り返し使うと得点が伸びにくくなるため、同意語をできるだけたくさん頭に入れておくと本番で有利になります。
例えば、about、around、approximatelyにはどれも「おおよそ」という意味があります。この時に注意したいのは、なるべく難しい方の語彙を優先して使っていくということです。したがってこの場合はapproximatelyから使用するといいでしょう。IELTSでは学術論文などで使用される難しい語彙の方が好まれるため、そのような語彙を先に使い、その後に重複を避けるためにより簡単な語彙を使用することが望まれます。
意味 | 難しい表現 | 簡単な表現 |
すばやく / たやすく | readily | quickly / easily |
良い | prime | good |
ほとんど | virtually | almost |
~だけで / 単独で | solely | only |
側面・見方 | perspective | aspect |
試みる | attempt | try |
このような語彙はIELTS用の語彙集や問題集に多く紹介されています。試験日が近づいてきたらぜひ復習してみてください。
3. 難しい表現・文法をたくさん使おう
(1) Another good point of this solution is 〜.
(2) Another positive perspective which is associated with this solution is 〜.
上記の(1)も(2)もどちらも文章の意味は同じですが、(2)の方が難しい文法表現や語彙を使っているので高得点になります。
一見複雑な構造の文ですが、こちらは実は”Another positive (negative) perspective (aspect) which is associated with ◯◯ is ~~”というように型として覚えてしまえばどうってことありません。「◯◯に関連したもう1つの良い(悪い)側面というのは~~だ。」という意味になります。IELTSの文法にはこのように、表現の形として覚えてしまえばすぐに使える表現がたくさんあるのです。
他には、倒置法なども簡単で効果的な表現です。倒置とは、語順を入れ替えることにより文意を強調するための技法です。
(倒置前)The solution hardly works as we expect.
「その解決策が期待通り作用することはほとんどない。」
(倒置後)Hardly does the solution work as we expect.
「その解決策が期待通り作用することなんてあるはずがない。」
倒置法の手順は簡単です。hardly, barely, neverなど、否定の意味を持つ副詞を持つ文の場合、① 副詞を文法に持ってくる、② 残りの文を疑問文の形にする(文末はピリオドのまま)というたった2ステップで倒置をすることができます。
まとめ
いかがでしたか? ライティングTask.2は他に比べ対策が難しいとされていますが、いくつかのコツを知っていれば短期間でも劇的に点数をアップさせることができます。以下のIELTS対策記事も参考にして、試験対策頑張ってください。