グラフの読み取りポイント
問題の中でグラフが出題されたときに、そこから何を読み取ればいいのでしょうか。この記事では、グラフを読み取るポイント2点を紹介します。
① 目につくところを見つける
グラフはデータの特徴を視覚的に理解してもらうためのものですから、グラフの「目につくところ」に読み解くヒントがあります。例えば、
絶対量や割合を比較するグラフ→「最大」と「最小」となっているところがポイントです。
変化を表わすグラフ→「単調な変化(増加または減少)」か「複雑な変化」かをまず確認し、「複雑な変化」の場合は「変曲点(増加から減少、あるいは減少から増加に転じているところ)」がポイントです。
なお、絶対量や割合に大きな差がないときや目立った変曲点がないときは、「違いがない」「変化がない」ことがデータの特徴となります。(これも立派な特徴です)
②理由を求められたときは、複数の情報を統合する
問題によっては特徴を抽出するだけでなく、その特徴が表れてきた理由を答えさせる場合もあります。そんなときは、「情報の統合」が必要です。
問題にはグラフがひとつだけ示されることはなく、必ず文章や他の資料(グラフ・表・イラスト等)も同時に与えられます。そのような複数の情報を関連づけることで、特徴の理由がわかるようになっています。変化を表わすグラフが複数与えられている時は、それぞれのグラフが示す変化の間に関連があると推測されます。
たとえば、次のようにチョコレートの「世帯当たり月別支出額」と「月別輸入量」に関する2つのグラフが示されたとします。
上のグラフからは、特異点となっている2月のデータが目に入ります。
次のグラフからは、9月~1月にかけて輸入量が増えているのが分かります。
そこで、この2つのグラフの関係を考えるため両方のグラフを重ねてみると、「輸入量の増加時期」⇒「支出額(売上額)」が連続していることに気づきます。
つまり、「チョコレート月別輸入量」は、2月にむけてチョコレートがよく売れるのを見越して、輸入量も増加していた、という関連が考えられます。
このように理由や原因、あるいは結果などを答えさせる問題の場合は、各資料のポイントを適確にとらえて、それらを論理的に結びつけて結論づけることが大切です。なぜ2月にチョコレートが売れることを見越して輸入するかはわかりますね? 言うまでもなく、「バレンタインデー」があるからですね。理由や原因を推測するためには、世の中の流れや一般常識を身に付けることも必要です。
これまでグラフ問題は苦手だったという方もいると思いますが、グラフはポイントに着目して読み取る練習を積めば、案外簡単に攻略できます。
グラフの読み取り法・活用法を理解したら、あとはそれを英語で表現する力をつければよいのです。それについては、ぜひ、以下記事も合わせてお読みください。