グラフを作成したり、読み取る際には、以下の4点に注目しなければなりません。
・グラフの種類
・タイトル
・縦横軸の項目
・目盛り
本記事では、グラフの種類と、グラフを使用してデータを表わす際の注意点をご紹介します。
グラフの種類
グラフはランダムなデータの集まりについて、その分布の特徴や傾向・変化、またデータ間の関係などを視覚的に表現するものです。そして、表現したいものに応じたグラフの種類があります。
表現したい特徴 | グラフの種類 |
---|---|
絶対量の比較 | 棒グラフ、ヒストグラム |
割合の比較 | 円グラフ、割合棒グラフ |
時間的な変化 | 折れ線グラフ、棒グラフ |
2つの変数の関係 | 散布図 |
絶対量の比較
・棒グラフ
棒同士を比べることで、項目別の絶対量の比較ができる。
・ヒストグラム
連続した項目や区分(下の場合は点数)に関して、分布(どこに固まっているかなど)を見ることができる。
割合の比較
・円グラフ
丸い形のパイに似ていることから、英語ではpie chartとも呼ばれる。
項目ごとの割合を比較でき、すべてのパイを合わせると円になる。
・割合棒グラフ
項目ごとの割合を棒状にして比較できる。
時間的変化
・折れ線グラフ
項目の絶対量を線でつなぎ、時間とともにどう変化するか見る。
・棒グラフ
項目の絶対量を棒で表わし、時間とともにどう変化するか見る。
2変数間の相関
・散布図
縦軸と横軸で異なる2項目を決め、データを点で表わし、相関関係(一方が上がるともう一方はどうなるか)を見る。
グラフの見せ方の注意点
グラフは目盛りの取り方次第で、同じデータでも異なった印象を与えることができます。
上のグラフ①~④はまったく同じデータを表わすグラフですが、見た目の印象が随分違います。①を基準に、②は横軸の間隔を短くしたもので、変化のリズムが速い印象になります。③は縦軸の目盛りの範囲を広くとったもので、変化の幅が小さく見えます。逆に④は縦軸の目盛りの範囲を狭くしたもので、変化の幅が大きく見えます。
次の例は、どうでしょう。
これは⑥を基準に、⑤は2014年度のデータを削除したもので、⑦は縦軸の目盛りを変えたグラフです。⑤では変化が「単調増加」に見えますし、⑦では変化の幅が大きく見えます。
グラフは視認性が高い反面、細かな部分に目が届かないことも多いため、このような処理をしたグラフによって恣意的な印象を与えることができ、それが誤った理解や判断を招くことがあります。グラフを読み取るときはこのような点に十分注意するとともに、自らグラフを作成するときは恣意的に印象を歪めることがないように自重する必要があります。
次回はグラフから情報を読み取るコツついて紹介します。詳しくは以下をクリック!▼