前回は4技能のうち、「読むこと」のパートについて見ました。今回は「書くこと」のパートを分析してみましょう。
「書くこと」については、「総合的に活用して思考・判断・表現する力」として、以下のイメージが示されています。
・身近な話題や社会的に関心の高い話題について、自分の考えや気持ちなどをその理由や具体例とともに書いて表現する力(聞いたり読んだりして得た情報について書いて伝える技能統合型の出題を含む)
とりわけ、現在の学習指導要領でも重視されている言語能力の向上を図る上で特に課題とされている、自分の意見や考えなどを論理的に書く力を測る問題の出題が検討されています。
問題例
語の活用を問う問題
( )内に入れるのに最も適切な語を、それぞれ1から4までの中から1つ選びなさい。
My brother was watching TV( )I came home.
1.if 2. when 3. that 4. or
《正解》2
( )内の語に必要な語を加えて、それぞれ会話が成り立つように英語を完成させなさい。
<休み時間に校庭で>
A: You play soccer well.( practice )every day?
B: Yes, I do. Playing soccer is a lot of fun.
《解答例》Do you practice
論理的に説明する問題
初めて日本を訪れる外国人観光客向けに、パンフレットを作ることになりました。あなたは、”A Gift from Japan!”(日本らしいお土産)の記事を担当します。そこで、あなたがすすめたいものを1つ決めて、理由とともに30 語以上の英語で記事を書きなさい。
《解答例》 Maccha is popular in Japan. It’s a kind of green tea. Many Japanese people love to drink it. You can use it for cooking, too. You can make maccha cake with it.
上記の語の活用を問う問題に加え、このように、条件に合った具体例と理由を自分なりに考え、論理的に説明するまとまった内容の英文を書かせる問題も出題されています。
このように、「書くこと」においては与えられた日本語をそのまま英語に変換する従来の「英作文」とは異なり、英語の情報を英語で伝えたり、伝える内容自体を自ら構想してそれを正しく伝える「発想力」や「表現力」をともなった多様なコミュニケーション力が問われます。
かつて英作文は「英借文」とも言われ、決まり文句をいくつ「暗記」するかが重視されました。しかし、これからのライティングは英語という言語の「運用力」の一面を試すものに変わっていきます。もちろん、その土台には基本表現を覚えるというステップも含まれていますから、暗記と無縁になるということではありません。むしろ、暗記した後が問題になるというわけです。当然、暗記するときも、それをどのように応用して使えるのかまで考える必要があります。
さて、次回はパート別分析の最後「話すこと」を取り上げます。これまでも、とりわけ「話すこと」が日本人の英語力の課題と言われてきましたので、そこでどのような力が求められるのかについては興味深々ですね。
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