本記事では、英検準2級合格に必要な情報すべてをまとめました。試験まで時間がないという方へ直前対策も紹介します。※2019年5月時点
■英検®︎準2級の概要
準2級のレベル
試験構成
2018年度試験日程
スコア・合格点
英検®︎の活用
■英検®︎準2級の技能別勉強法
筆記試験の時間配分
リーディング攻略法
ライティング攻略法
リスニング攻略法
スピーキング(二次試験)の流れと配点
準2級のレベル
英検準2級は「日常生活に必要な英語を理解し、また使用することができる」レベルの英語力とされています。内容は高校中級程度で、センター試験の問題形式と共通点が多く、大学入試対策にも最適です。
準2級の審査領域は次のように定められています。
読む | 日常生活の話題に関する文章を理解することができる。 |
---|---|
聞く | 日常生活の話題に関する内容を理解することができる。 |
話す | 日常生活の話題についてやりとりすることができる。 |
書く | 日常生活の話題について書くことができる。 |
外国語運用能力の評価基準であるCEFRを元に他の英語4技能試験と比較(下表)すると、英検準2級はTOEIC385~785、TEAP150~225、IELTS3.0の英語力です。
CEFR | 英検 | TEAP | TOEIC | IELTS |
---|---|---|---|---|
A2 | 準2級 | 150-225 | 385-785 L&R 225~ S&W 160~ |
3.0 |
(参照元:英語4技能試験情報サイト「資格・検定試験CEFRとの対照表」)
試験構成
一次試験(リーディング・ライティング75分/リスニング約25分)
技能 | 問題形式 | 詳細 | 問題数 |
---|---|---|---|
リーディング | 短文の語句 空所補充 |
文脈に合う適切な語句を補う。 | 20 |
会話文の文 空所補充 |
会話文の空所に適切な文や語句を補う。 | 5 | |
長文の語句 空所補充 |
パッセージの空所に文脈に合う適切な語句を補う。 | 5 | |
長文の内容 一致選択 |
パッセージ(長文)の内容に関する質問に答える。 | 7 | |
ライティング | 英作文 | 質問に対する回答を英文で書く | 1 |
リスニング | 会話の応答文 選択 |
会話の最後の発話に対する応答として最も適切なものを補う(放送回数1回) | 10 |
会話の内容 一致選択 |
会話の内容に関する質問に答える(放送回数1回) | 10 | |
文の内容 一致選択 |
短いパッセージの内容に関する質問に答える(放送回数1回) | 10 |
二次試験(スピーキング約6分)
技能 | 問題形式 | 詳細 | 問題数 |
---|---|---|---|
スピーキング | 音読 | 50語程度のパッセージを読む | 1 |
パッセージについての質問 | 音読したパッセージの内容についての質問に答える | 1 | |
イラストについての質問 | イラストの人物の行動を描写する | 1 | |
イラストについての質問 | イラストの人物の状況を描写する | 1 | |
受験者自身の意見など | カードのトピックに関連した内容についての質問に答える | 1 | |
受験者自身の意見など | 日常生活の身近な事例についての質問に答える(カードのトピックに直接関連しない内容も含む) | 1 |
2019年度試験日程
回次 | 受付期間 | 一次試験 | 二次試験 |
---|---|---|---|
第1回 | 3月15日(金)~5月9日(木) 書店受付締切は4月26日(金) |
6月2日(日) | A日程 :6月30日(日)
B日程 :7月7日(日) |
第2回 | 8月1日(木)〜9月12日(木) 書店受付締切は9月6日(金) |
10月6日(日) | A日程 :11月3日(日)
B日程 :11月10日(日) |
第3回 | 11月22日(金)~12月12日(木)書店受付締切は12月6日(金) | 2020年1月26日(日) | A日程 :2019年2月23日(日)
B日程:2019年3月1日(日) |
スコア・合格点
英検準2級の一次試験の合格点は1322点/1800点、二次試験の合格点は406点/600点です。
英検CSEスコアでは、リーディング・リスニング・ライティングの技能ごとに600点満点とされており、3技能の合計で1322点/1800点を越えると合格になります。ライティング問題は筆記試験の中の1問のみですが、600点満点で評価されるため一次試験の中での比重は最も大きいです。
そのため、準2級の一次試験は各技能をバランスよく得点することが大切です。
英検CSEスコアが導入される前までは、例えばライティングが0点でも、全体の得点が合格ラインを超えていれば一次試験合格となっていました。しかし現在のCSEスコアでは、各技能に均等にスコアが分配されるので、それでは不合格となってしまいます。(リーディングとリスニングで600点満点を取ったとしても、合計1200点なので合格ラインには届かない。)
英検 CSEスコアについてはこちらの記事で詳しく解説していますのでぜひご覧ください!>>> 世界で一番わかりやすい!英語の学習意欲を高める「英検CSEスコア」とは?
英検CSEスコアは試験が実施されるごとに統計的に算出されているため、回次によって何問正解すれば合格かという正答数は異なります。しかし日本英語検定協会によると、各技能6割程度正答している人の多くが一次試験に合格しているようです。
英検®︎の活用
英検準2級の主な活用方法には次のようなものがあります。
①大学入試に活用する
英検準2級を取得していると、大学入試において優遇措置を受けられることがあります。詳しくは以下をご覧ください。
また2020年に始まる新テストでも、公開会場型、1日完結型などの実施方式で英検が採用されることが発表されました。受験生でない中高生の皆さんも、早めに準2級を取得しておくと大学入試を有利に進めることができるでしょう。
②単位認定
大学や学部によっては、取得した級に応じて英語科目の単位が認定される制度があります。詳しくは英検の公式サイトや各大学の資料などをご覧ください。
英検®︎準2級の技能別勉強法
筆記試験の時間配分
筆記試験(リーディング・リスニング)は5つの大問から構成されていて、合計38問の問題に75分で解答しなければなりません。時間に対する問題数がやや多いので、時間配分がとても重要になります!
最後の5分は見直しのために確保しておきましょう。残りの70分では大問1~3をなるべく早く解いて、大問4の「長文の内容一致問題」と大問5の「英作文問題」にじっくりと時間をかけて取り組むのがオススメです。時間が足りなくてライティングが十分にできなかったということがないように、日頃から時間配分を意識して対策しましょう。
大問 | 問題形式 | 設問数 | 時間配分例 |
---|---|---|---|
1 | 短文の文空所補充 | 20 | 15 |
2 | 会話文の文空所補充 | 5 | 5 |
3 | 長文の語句空所補充 | 5 | 15 |
4 | 長文の内容一致問題 | 7 | 15 |
5 | 英作文問題 | 1 | 20 |
合計 | 38 | 70/75 |
リーディング攻略法
大問4Bの長文問題は300語程度の英文に対して内容一致問題が4問あります。英文の多くは4段落構成で、段落の順序通りに1段落ごとに1問ずつ出題されることが多いです。問題数の多い筆記試験では、この大問4の長文問題をスムーズに解くことがとても重要です。次のような解法をおさえて正答率アップを狙いましょう。
①本文にざっと目を通す
じっくりと読み始める前に、まずは本文に軽く目を通して流し読みします。特にタイトルや 段落の第1文に注意し、文章のテーマをチェックしましょう。
②設問をチェック
次に設問を読み、どのようなポイントが問われているのか、読解のポイントをおさえます。
③本文を読んで解答の根拠となる部分を探す
長文の内容一致問題では、解答の根拠はすべて本文中に書かれています。本文を注意深く読んで、その根拠となる部分を探しながら解答していきましょう。その際に「パラグラフ・リーディング」で段落ごとの要旨を掴んだり、選択肢と本文の同義語を探したりすると効率よく読んでいくことができます。
現在のリーディングの力を測りたい!という方は、大問1の空所補充問題を10問用意したのでぜひトライしてみてくださいね!
【英検®︎直前!準2級確認テスト】これを解いてから本番に臨め!
ライティング攻略法
ライティングは20分時間をとって取り組みましょう。英文エッセイの基本である「3ステップライティング」を使いこなせるようにすると良いでしょう。
ステップ1. TOPICに対しての自分の意見を述べる
まずはじめに自分の意見をはっきりと述べます。TOPICに対して賛成の場合はI think〜、反対の場合はI do not think〜から書き始めると良いでしょう。
ステップ2. 理由を述べる
次に、意見を支える理由を2つ述べます。I have two reasons. First, 〜. (For example 〜.) Second, 〜. (For instance〜.) などのようにして、具体例を入れるとより説得力のある文章にすることができます。2つの理由をそれぞれ2文程度でまとめると指定語数の50~60語に丁度よく収まります。
on the other hand=一方で
in addition=加えて
in fact=事実として
furthermore=さらに
However=しかしながら(文頭におくと、Butの意味。Butは基本的には文頭には置かない。)
ステップ3. 再度意見を述べて締める
For these reasons〜 や This is why〜 などの表現を使って、最後にもう一度自分の意見を述べます。このとき、初めに書いたのと同じ表現を繰り返すのではなく、違った語彙やイディオムを使うようにすると良い解答になります。
ステップ1~3を書き終えたら、必ず見直してミスがないか確かめましょう。上にも書いている通り、ライティングはこの1問だけで600点あり、筆記問題の3分の1のスコアを占めています。問題に沿った内容を書いているか、3ステップの構成で書いているか、語彙や文法の誤り、スペルミスなどはないか、語数は守れているかなどを中心にチェックしましょう。
英検準2級ライティング対策についてもっと知りたい!という方は以下をご覧ください。
英検®︎準2級ライティングで減点されない英作文の書き方とは?
リスニングの攻略法
準リスニングは約25分で合計30問の問題が出題されます。英文は1度しか放送されないので、25分の間集中力を切らさないようにして、大切なポイントをしっかり聞き取ることが重要です。例えば次のようなポイントに注意しながらメモをとる練習をしてみましょう。
1. 先に選択肢に目を通して場面や質問内容を推測する(5W1H)
2. 重要なメッセージが述べられることの多い第1文や第2文は特に注意
3. どの疑問詞で問われているのかを正確に把握する
リスニングに苦手意識を持っている、詳しい対策法が知りたいという方は以下のページをチェックしてみてください!
【英検®︎準2級】初心者でも一次試験合格するためのリスニング対策
英検®︎準2級リスニングが苦手な方に読んでほしい決定版対策記事
スピーキング(二次試験)の流れと配点
問題の内容 | 配点 | |
---|---|---|
音読 | 問題カードのパッセージの音読 | 5 |
No.1 | パッセージについての問題 | 5 |
No.2 | イラストについての質問 | 5 |
No.3 | イラストについての質問 | 5 |
No.4 | 受験者自身の意見を問う質問 | 5 |
No.5 | 受験者自身の意見を問う質問 | 5 |
アティチュード | 3 | |
33点満点 →19点以上で合格 |
英検のスピーキングでは、音読や質問への応答内容の他に「アティチュード」という評価項目があります。具体的には「積極性」「明瞭な音声」「自然な反応」などです。この評価項目のために過度に神経質になる必要はないですが、笑顔や挨拶など、自然で前向きな姿勢を心がけると良いでしょう。
英検準2級スピーキング(2次試験)についてもっと知りたい!という方は
オススメ対策法
直前対策記事まとめ
※英検®は、公益財団法人日本英語検定協会の登録商標です。このコンテンツは、公益財団法人日本英語検定協会の承認や推奨、その他の検討を受けたものではありません。準2級のレベルや試験構成、試験日程、申し込み期限、合格点や英検の活用方法をまとめています。また技能ごとの時間配分や対策のポイント、さらに試験まで時間がないという方への直前対策方法についても詳しくご紹介します!