「長期留学」は精神的にも金銭的にもハードルが高いため、数週間あるいは数ヵ月間の「短期留学」を検討する人も多いですよね。しかし、短期留学で本当に英語力は身につくのでしょうか?今回は、過去3回の短期留学経験がある田中恵一さんに、短期留学の極意をうかがいました。
田中恵一さん
中学1年でマレーシア、高校2年でカナダにそれぞれ1、2週間、高校3年でオーストラリアに5週間の計3回の短期留学を経験した。現在(2017時点)は早稲田大学商学部の1年生。
今回のインタビューでは、高校3年生の時に行った留学を中心にお聞きしました。現地では、大学主催語学スクールのUNSW Institute of Language(ニューサウスウェールズ大学付属集中英語コース)のCareer Englishコースに通い、語学研修を行ったそうです。
目次
Q.留学の目的はどのようなものでしたか?
1つは、親元を離れて海外で生活し、苦労する経験をするためです。短期間であっても、海外で生活することで、コミュニケーションが取れない挫折を経験し、内面の強さ、自分に対する厳しさを醸成したいと思いました。
2つ目は、自分の英語力をチェックするためです。何度かの短期留学経験を通じて、短期での留学中に英語力を向上させるのは難しいと感じていました。。むしろ英語力を向上させるのは、留学前後の学習です。そこで、留学中は英語力の向上をねらうのではなく、今の自分の実力や、今までの学習の成果を実践でチェックして、課題をみつけることにフォーカスしました。
Q.留学の事前準備は、どのようにしていましたか?
オンライン英会話を使って対策していました。私が今も使っているベストティーチャーは、外国人講師による英作文の添削や、ビデオ通話での英会話ができます。
英作文(ライティング)レッスンでは、ビジネスや日常生活の場面を想定して、講師と文章でやりとりをした後、やりとりの中で自分が作った文章を添削してもらいます。スピーキングレッスンでは、自分が苦手なディスカッションや、発音の練習などをしています。レッスン後は、教わったこと(単語の使い方、自然な言い方など)をノートにまとめて復習していました。
Q.留学を終えた感想をお聞かせください。
留学をして、良かったことが2つあります。1つは、自分の実力を知ることができたことです。やはり、留学しただけで英語力が上がることはありませんでしたが、実際にネイティブとの会話を通して、自分の成長具合や学習の効果をチェックできました。そして「聞き取りは良くなったけど、スピーキングはまだまだだな」「話す時に文が長くなっちゃうな」など、足りない部分が分かり、今後やるべきことが明確になりました。
2つ目は、英語学習へのモチベーションが上がったことです。言いたいことが言えずにもどかしかったり、自分と同世代の外国の方の高い英語力を目の当たりにして、自分はまだまだだと実感し、やる気が湧きました。また、さまざまな国籍の生徒と机を並べたことで、自分の中の視点が広がったと感じています。
Q.留学の反省をふまえて、今後の学習についてお聞かせください。
ベストティーチャーでの学習をもっとやればよかったと思ったので、今後は学習頻度を増やそうと思っています。英語は、使えば使うほど身につきます。実際に、ベストティーチャーを利用して英語を使う機会が増えたことで、英語力が格段に上がりました。
初めて留学した頃は現地の人が何を言っているのかほとんど分からなかったのが、スピーキングレッスンで英語に慣れたお陰で、今回の留学ではかなり聞き取れました。効果が実際に感じられたので、今後はもっと使おうと思っています。
Q.ご自身の経験をふまえて、これから留学に行く方にアドバイスをお願いします。
留学中に英語力上げようとしないことです。
英語の学習は長い時間のスパンで考えるべきであって、数週間で身につくほど簡単なことではありません。しかし、留学中に得たものが、必ず留学後の学習につながります。英語を本気で勉強する目的や方法といったものを、留学を機会に見つめ直すことの方に、意味があるのではないでしょうか。わざわざ外国まで出かけていくのですから、外国でなければ経験できないことを経験し、感じられないことを感じてきてほしいと思います。
また、留学中は自分からたくさん話すといいです。リスニングは自らアクションを起こさなくても受け身でできますが、スピーキングは自分からするかしないかで個人差が大きく出ます。
短期留学でも英語力を上がる3つの極意
1.短期留学は、自分の英語力チェックのために行く
2.留学中は積極的に発言する
3.留学の事前学習には、英会話がおすすめ
留学中に英語力が身につくのではなく、留学で得たものを活かした、留学後の学習でこそ身につくという田中さんの指摘は多くの短期留学生の盲点を突いていますし、彼の経験の重みを感じさせる貴重なアドバイスではないでしょうか。
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