シャドーイングでスピーキング力・リスニング力をアップさせる方法

4技能試験のスピーキングパートとリスニングパートに苦手意識があり、なかなかスコアが伸びなくてお悩みではありませんか?

本記事では、スピーキング力と同時にリスニング力もアップできる「シャドーイング」を紹介します。

シャドーイングは、英語を聞きながら同時に発話する練習方法なので、普段から英語に触れている人ならば実践に移りやすいですが、英語学習初心者の方には少し難しく感じるかもしれません。

そんな人は、シャドーイングと合わせて使えるオーバーラッピングという練習方法も紹介していますので、参考にしながらシャドーイングにも取り組んでみてくださいね。

シャドーイングとは?

シャドーイングとは、スクリプトなどの文字を見ずに、音声を聞きながら発話する練習方法です。

音声を区切りの良いところまで聞いてから発話するのではなく、音声を影(shadow)のように追いながら発話するため、少し難易度の高い練習方法になります。

ネイティブスピーカーのような流暢な発音を習得するために効果的な練習法です。

シャドーイングの効果

シャドーイングは、音声を聞いてそれを真似て発話するため、リスニングとスピーキングの両方に効果が現れます。

それぞれどのようなメリットがあるか見ていきましょう。

リスニングに関するメリット

まずリスニングに関する主なメリットは以下の3つです。

  1. 発音の特徴を意識して聞くことができるようになる
  2. 英語の速さに慣れることができる
  3. ナレーターの音声に慣れることができる

シャドーイングでは聞き取った英語をそのまま発話するので、必然的に英語特有の発音の仕方を細部まで聞き取ることになります。ofやinが前後の単語とつながる箇所など、意識していないと聞き流してしまう箇所を聞き取る力がつきます。

それに加えて、音声の速度に合わせて自分が発話するため、速い英語を聞き取ることにも慣れてきます。シャドーイングを続けていると、「今まで速くて聞き取れなかった音声を聞き取れるようになってきた」という瞬間がやってくるはずです。

また、4技能試験受験対策としてシャドーイングを行う場合、受験する試験のリスニング教材を用いれば、ナレーターの話し方に慣れることも出来るので、試験本番のリハーサルにもなります。

スピーキングに関するメリット

  1. 発音が良くなる
  2. アクセント・イントネーションの付き方がわかる
  3. 流暢さが鍛えられ、英語4技能試験で高スコアを狙えるようになる

自身が音声を聞いて発話するため、スピーキング力の向上も見込めます。特に、発音・アクセント・イントネーションを真似て発話するよう意識するため、この3つの要素が上達しやすいです。

加えて、TOEFL iBT、 IELTS、 TEAP、 GTEC CBTのスピーキングセクションでは、「流暢さ」が採点項目に含まれているため、4技能試験のスピーキングセクションでも高スコアを狙いやすくなります。

シャドーイングのやり方

ここからは、シャドーイングをする前の準備段階も含めたシャドーイングのやり方4ステップを説明していきます。

Step1:音声を聞く

シャドーイングをする前に、用意した音声を一度聞きましょう。その際に以下の4つのポイントに注意して聞くようにしましょう。

  • 発音
  • アクセント
  • イントネーション
  • スピード

一通り音声を聞いて知らない単語が出てきた時は、 音声を聞き終わってからスクリプトで単語を確認して調べるようにしましょう。

知らない単語は聞き取ることができず、自分で発音もできないので、辞書を使って単語の「意味」と「発音」を調べましょう。

電子辞書やネットの辞書の音を聞いても発音が上手くできない時は、発音記号を頼りに分からない単語の正しい発音をインプットしましょう。

今後発音記号を使った学習方法の記事も掲載しますので、参考にしてみてくださいね。

Step2:音声の内容理解

次に、音声の内容を理解しながら聞きます。

内容を理解しながら音声を聞くことで、実際にリスニング問題を解く際や、会話する場面に出会った際に役立ちます。

Step3:音声を聞いたそばから発話

音声の特徴と内容を把握できたら、シャドーイングをしていきます。 音声を聞いたそばから音声と同じ「発音」「アクセント」「イントネーション」「スピード」で発話します。

このように、音声を全て聞いてから発話するのではなく、音声に自分の声をかぶせながら発話していきます。

いきなり「発音」「アクセント」「イントネーション」「スピード」の4つを再現することは難しいので、「発音に集中してシャドーイング」「アクセントに集中してシャドーイング」と、一つずつポイントを押さえながらシャドーイングをすると確実に上達していきます。

Step4:内容を理解しながらシャドーイング

「発音」「アクセント」「イントネーション」「スピード」を音声と同じように発話出来るようになったら、 自分が発話している内容を理解しながらシャドーイングをしていきましょう。

自分が話している内容を理解しながら発話することで、スピーキングテストの際に自分の意見をスムーズに主張する助けになります。

シャドーイングのコツ

シャドーイングは、はじめたばかりの頃は難しく感じるかもしれません。難しく感じる原因は、流れる音声の速さについていけていないことや、自分の声が音声にかぶることで音声を聞き取りづらいことなどが挙げられます。

これら2つが原因でシャドーイングがうまくできない人は リンキングを意識するとやりやすくなります。

リンキングとは、単語と単語をつなげて発音することでリエゾンともよばれています。

リンキングを意識して発話するようにすると、 流暢さが増して音声のスピードについていくことが出来るようになります。

例えば、”check it out”を「チェック イット アウト」ではなく「チェッキラゥ」のように音をつなげて発音することをリンキングと言います。

“check it out”を「チェック イット アウト」と発音していては音声の速度についていけません。リンキングを意識して「チェッキラゥ」のように発音することで、「スピード」「発音」を再現したシャドーイングが出来るようになります。

リンキングを意識することで、「流暢さ」が増すため4技能試験のスピーキングセクションで高スコアを狙えるようになるはずです。

シャドーイングと合わせて使える練習法

シャドーイングは少し難しいと感じる人には、オーバーラッピングという練習法でまず練習することをおすすめします。

オーバーラッピングはシャドーイングと違って、スクリプトを見ながら音声にぴったり声を合わせて発話する練習法です。文字を頼りに発話するため、シャドーイングよりも音声の内容を理解しやすく、うまく発音できていない部分もはっきりわかります。

詳しい練習方法は過去記事を参照ください。

まとめ

今回ご紹介したシャドーイングは、スピーキング力とリスニング力をアップさせるための練習法として継続して練習することで効果が現れます。

4ステップを一つずつ確実に出来るようにしていくことで、スピーキング力とリスニング力のアップが望めます。

この記事を参考に1つずつステップをクリアしていき、スコアアップを目指しましょう!

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