アメリカでは日本で一般的に使用されるものとは異なる単位を、日常的に使っています。そのため「アメリカ旅行に行った時に混乱して困った……」という経験のある方もいるのでは?
そこで4skillsでは、アメリカで一般的に使われている単位の読み方・表記、そして日本の単位との違いなどを2回に分けて紹介していきます。第2回目となる本記事は「容量・温度」を表わす単位についてお伝えします。
単位は、日常生活における人々の感覚を大きく左右しています。また、一部の英語4技能試験でも、会話文などにも登場することがあるため、きっと役立つと思います。
目次
アメリカで使用される単位について
日本人に馴染みのある「長さを表す単位=メートル」「質量を表す単位=キログラム」などは「メートル法」と呼ばれており、日本以外でもフランスなど世界的に使用されている計量方法です。
アメリカでは一般的に「ヤード・ポンド法」と呼ばれる計量法が使われています。なお、イギリスでもヤード・ポンド法が一部の単位に用いられていますが、アメリカとは表わす単位数が異なるので要注意です。
容量(液体)を表わす単位:ティースプーン・テーブルスプーン/カップ/パイント/クオート/ガロン
まずはじめに液体の容量を表わす単位について紹介していきます。
「容量」は英語で “Capacity” と言います。ちなみに、日本では “自分で抱えきれないほどの物事を抱えた状態” として「キャパオーバー」という言葉が使われますが、これは “over capacity(許容量を超えること)” という表現をもとにした造語です。
それでは、液体の容量を表わす単位から見ていきましょう。
ティースプーン(Teaspoon)/ テーブルスプーン(Tablespoon)
1 teaspoon=5 ml / 1 tablespoon=15 ml
テースプーン(Teaspoon)やテーブルスプーン(Tablespoon)は一般的に料理やお菓子づくりをする際に使用します。
1ティースプーンは5ミリリットル、1テーブルスプーンは15ミリリットルです。
日本の「小さじ=5 ミリリットル」「大さじ=15 ミリリットル」と同じ感覚で使えるので覚えやすいと思います。
表記する際は、ティースプーンを「t」もしくは「tsp」、テーブルスプーンを「T」「Tbsp」「tbsp」などと表わしますよ。
カップ(Cup)
1 cup=236.58 ml
1カップは約240ミリリットルで、日本で一般的に使われている1カップ(200 cc)とは測れる量が異なるので、アメリカのレシピ本を見ながら料理する際には注意が必要ですね。
省略記号は「c」ですが、省略せずに「1 cup」と表記されている場合も多々あります。
カップにもティースプーンやテーブルスプーンのようにいくつか種類があり、1/2カップ、1/3カップ、1/4カップなどがあり、必要な量によって使い分けるので、日本の計量カップのようにひとつのカップで細かい計量までは出来ない仕組みです。
よって、より細かい分量を測りたいときに活躍するのが、ティースプーン(5 ml)やテーブルスプーン(15 ml)となります。
パイント(Pint)
1 pint=473 ml
パイントはお店などでビールを頼む際に頻繁に使用する液体容量の単位のひとつで、1パイントは約473ミリリットルです。
パイントは日本の居酒屋で注文する中瓶のビール(500ml)より、少し小さいサイズだと思えば覚えやすいですね。
省略記号には「pt」を使います。
クォート(Quart)
1 quart=0.95 L
1クォートは0.95 Lなので、大体1 Lと覚えておくと便利です。
クォートは飲料、液体の調味料などの容量を表わす際に頻繁に使用されます。
省略記号は「qt」です。
ガロン(Gallon)
1 gallon=3.785 L
ガロン(gallon)は飲料品や車のガソリンの単位として頻繁に使用されます。
1ガロンは約4リットルに値します。アメリカでは牛乳やジュースなどをガロンで購入する人が多いので、日本の飲み物のサイズと比べると、その大きさに驚くかと思います。
アメリカではガロン売りの牛乳と1Lの牛乳とで値段がほとんど変わらないので、大きいサイズの方がコスパが良いのです。
温度を表す単位:Fahrenheit(°F)
ファーレンハイト(Fahrenheit)
アメリカでは、日本で温度を伝える時に使用する「摂氏(℃)」ではなく、「華氏(℉)」で気温や温度を表現します。
日本をはじめさまざまな国で一般的に使用されている摂氏(℃)は英語で “degree celsius(セルシウス度)”、アメリカを中心に使われている華氏(℉)は “degree fahrenheit(ファーレンハイト度)”と言います。
℃と℉では、零度の基準や1度あたりの幅が異なるため、℉を使用する国に行くと混乱するという人も多いと思います。0℃=32℉で、℃の1度は℉で1.8度に相当します。
したがって、℃を℉に換算するときは
℉=32+1.8× x [℃]
逆に℉を℃に換算するときは
℃=( x [℉]-32)÷1.8
となります。
日常ではオーブンの温度、体温、外の気温などの温度を表わす時によく使用します。以下のような、日常生活でよく使われる温度が、感覚として身につくと違和感も薄れると思います。
摂氏・華氏数値比較表
使用例 | 摂氏(℃) | 華氏(℉) |
---|---|---|
日本の夏の平均気温 | 27℃ | 80.6℉ |
日本人の平均体温 | 36.6〜37℃ | 97.9〜98.6℉ |
オーブンの中温 | 170〜190℃ | 338〜374℉ |
まとめ
最後まで読んでいただきありがとうございました。ヤード・ポンド法での単位の表わし方を知っておくと、アメリカ旅行や洋書を読む際にも役立ちますよね。
また、TOEFLやIELTSなどの英語4技能試験のリーディングやリスニングではグラムやメートルではなく、ポンドやマイルで出題されることもあります。試験対策として、単位の名前や単位の種類だけでも覚えておくと良いかもしれませんね。
皆さんもアメリカのスーパーに行く機会があれば、ぜひ単位の表記に目を向けてみてくださいね。