IELTSの試験対策は順調ですか?
ライティング Task1は「図表の説明問題」です。図表の種類は約9種類あり、その中でも「ダイアグラム」のプロセスを説明する問題の出題頻度は極めて低いと言われています。そのため、あまり対策をせずに試験を受ける人もいるのではないでしょうか。しかし、どの種類の図表が出題されるかは、試験本番までわかりません。
「運悪くダイアグラムが出題されて良いスコアが取れなかった……。」なんてことにならないように、試験当日までにしっかりと対策をしておきましょう。
目次
ライティングの試験概要
試験時間
ライティングの試験時間は合計60分です。IELTSを共同運営するブリテッシュ・カウンシルが公認する公式問題集では、Task1に20分、残りの40分でTask2を書き上げることを推奨しています。
Task | 問題形式 | 文字数 |
---|---|---|
Task1 | 図表の説明 | 150words以上 |
Task2 | 意見展開 | 250words以上 |
Task1の特徴
Task1は「図表の説明問題」です。図表にはいくつかの出題パターンがあり、折れ線グラフ、円グラフ、棒グラフ、表、地図やダイアグラムの説明をする問題などがあります。本記事ではダイアグラムを使った図表説明問題(以下、ダイアグラム問題)について取り上げます。
ダイアグラムとは
ダイアグラムとは「図解」のことで、工程や変化のプロセスなどを分かりやすく説明するために図で表わしたものです。例えば、以下のダイアグラムは「水の循環」を表しています。
<例:水の循環>
ダイアグラム問題
ダイアグラム問題では提示される図表にある工程やプロセスの特徴・重要なポイントを取り上げ、説明をします。
<出題例>
レンガの製造工程 / 乳製品の製造工程 / 水などの物質の循環など
ダイアグラム問題の対策法
今回はTask1のダイアグラム問題を攻略するための、5つのステップをご紹介します。ステップごとの時間配分の目安も記載しています。ぜひ、試験対策の参考にしてください!
5つのステップ
Step1.トピックを理解する
<時間配分:30秒>
まずはTaskの指示文と図表のタイトルを見て、トピックを理解します。トピックには日常的なものからアカデミックな分野までがあります。
Step2.工程やプロセスの始まり・終わりを明確にする
<時間配分:30秒>
工程やプロセスを説明するには「始まり」と「終わり」を明らかにする必要があります。以下の牛乳の製造工程図を例にした場合、プロセスの始まりは「牛」で、終わりは「陳列された牛乳」です。
一見するとさまざまな工程があり、「説明をするのが難しい。」と感じる人もいるかも知れません。しかし「始まり」と「終わり」が何を表しているのかを明らかにすることで、イラストが「牛乳の製造工程」を表していることが分かります。
Step3.アウトラインを作る
<時間配分:4分>
英作文を始める前に、アウトラインの作成(文章の構成を考えること)をオススメします。アウトラインはまとまりのある文章を書く上でとても大切で、ライティングの採点基準にある「内容の一貫性(Coherence and cohesion)」にも大きく関わります。
アウトラインの段階では箇条書きで良いので、ライティングの構成に沿って各工程やプロセスの特徴を書き出しましょう。
<オススメの構成>
・導入 ・プロセスの説明 ・まとめ(余裕があれば) |
上記の構成に沿って?アウトライン?を作成します。
<アウトライン例>
Step4.アウトラインをもとに文章を書く
<時間配分:10分>
次に、作成したアウトラインをもとに文章を書きます。
① 導入を書く
<時間配分:1〜2分>
導入にはダイアグラム全体の説明をする導入文(1~2文)を含めることが必須です。導入文を書くにはタスクの指示文を言い換えて表現することをオススメします。自分の言葉で文を言い換えることを “Paraphrasing” といい、ライティングの評価基準要素の1つとして重要なスキルです。
<指示文言い換えの例>
指示文例:The diagram below shows the process of milk production.
↓
言い換え例①:The diagram illustrates how the milk gets from cows to stores.
言い換え例②:The process by which milk is made can be roughly outlined in 5 steps.
② 工程・プロセスの説明をする
<時間配分:8〜9分>
プロセスの説明はStep3で作成したアウトラインをもとに、ダイアグラムから読み取れる特徴や重要なポイントを順番に説明します。説明する時のコツはプロセスのつなぎ目に理由を加えて説明することです。
牛乳の製造工程を例にして考えてみると、「牛の絵」から始まり矢印(➡︎)の後には「工場の絵」があります。これら2つのプロセスのつなぎ目に理由を加えて説明すると、「①牛乳の製造は搾乳をすることから始まります。絞ったままの生乳には細菌が含まれているため、②工場で低温殺菌作業を行います。」となります。
<英文例>
① The process starts with milking the cows to get raw milk. Since raw milk contains bacteria without any sterilization process, ② it has to be pasteurized in a factory.
以降のプロセスについても、「殺菌処理した牛乳は、品質を一定にするため一旦保管庫に貯蔵されます。」「瓶詰めされた牛乳は品質を保つことができる専用の運搬車で販売店に運ばれます。「このように製造され運搬された牛乳は、最後に販売店の棚に陳列されて販売されます。」というふうに、各プロセスの意味合いを明らかにして文章化していきます。
Step5.見直しをする
<時間配分:5分>
最後に残りの5分を使って、書いた文章を見直します。以下のチェックリストを使って不充分な部分がないか確認しましょう。
<見直しのチェックリスト>
☑︎正しい文法を使えているか?
☑︎スペルミスはしていないか?
☑︎説明が不充分な所はないか?
☑︎字数は足りているか?(150 words以上)
まとめ
最後まで読んでいただきありがとうございます。IELTSライティングTask1のダイアグラムを説明するための5つのステップをご紹介しました。今回紹介した対策法をおさえれば、あとは実践あるのみです!