全国学力調査(中学3年英語)聞くこと・2技能統合型の問題例

全国的な試験を実施し、その結果を公表することで英語教育の改革を加速させる手段として、2019年度から中学3年生を対象に始まる予定の英語の「全国学力・学習状況調査」。そのような考え方にもとづいて作成された問題が、今回の予備調査(2018年5月実施)では出題されました。

第1回では、その目的を見てきました。第2回からは、実際の問題から特徴的な設問を取り上げていきます。

調査問題は、以下の4つのパートに分かれています。

パート試験時間
「聞くこと」10分
「読むこと」20分
「書くこと」15分
「話すこと」約10分

「聞くこと」

「聞くこと」のパートでは、「総合的に活用して思考・判断・表現する力」として、以下のイメージが事前に示されていました。

・事前に与えられた状況設定及び視覚・音声情報から求められている課題を解決する力

・英文や対話を聞いて、概要や要点を把握する力

問題例

話者が最も伝えたいことを答える問題

[3] カナダでホームステイ中のあなたは、友達と山登りをすることになりました。これから、山登りに詳しい人が、次の図を見せながら,あなたに事前のアドバイスをしてくれます。その人が一番伝えたいことはどのようなことですか。最も適切なものを、下の1から4までの中から1つ選びなさい。

You are going to take Course A and start climbing at ten o’clock tomorrow, right? But you have to take Course B and start earlier. Course B takes more time, but it is easier than Course A. Course A is too difficult for junior high school students. The weather on the mountain changes quickly. I’m afraid it’ll be rainy tomorrow afternoon. So, you need to start before eight. Starting at ten is too late. That’s my advice.

《絵に描かれている内容》
Course A:山小屋から山頂までの距離が近い直線的なルート
Course B:山小屋から山頂までの距離が遠い迂回的なルート

  1. Course B takes more time.
  2. Course A is too difficult.
  3. The weather on the mountain changes quickly.
  4. You have to start before 8:00.

《正解》4

この問題では、問題文に書かれた「事前に与えられた状況設定」と読み上げられる英文(「音声情報」)、そして問題文に示された2つの絵(「視覚情報」)から、話者が最も伝えたいこと(「求められている課題」)を判断する総合力が試されています。

2技能統合型の問題

[4] 英語の授業中に、先生からある提案があり、用紙が配られました。先生の話を聞いて、あなたの考えを1文以上の英語で簡潔に書きなさい。

Our English teacher Mike is going back to his country this month. Let’s do something with him at school. What do you want to do with him? Give me your answers after class.

《解答例》 I want to sing with Mike.

このように、読み上げられる「英文を聞いて、話者が求めることを把握する」とともに、自分のアイデアを「書くこと」も併せて求められる2技能統合型の問題となっています。

次回は「読むこと」について解説・分析していきます。詳しくは以下をクリック▼

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