本シリーズでは、TEAP PBT(Paper Based Testing)を「TEAP」、TEAP CBT(Computer Based Testing)を「TEAP CBT」と表記しています。
6回に渡ってTEAPとTEAP CBTの受験体験談を紹介してきました。ついに今回が最後の記事です。TEAPとTEAP CBTそれぞれの特徴やメリット・デメリットについて、
今ひとつ違いがわからないという方も多いのではないでしょうか。TEAP・TEAP CBTをうまく利用して志望校合格を勝ち取りたい方は必見です!
私の経験に基づいた比較をみなさんに紹介したいと思います。
問題構成の違いは、『TEAP・TEAP CBTの違いとは?試験概要を徹底比較!』も参考にしてください。
また、概要がわかっても対策方法がわからない…という方のために、4skillsを運営するオンライン英会話ベストティーチャーでは、講師と一緒に試験対策ができる TEAP対策コースをご用意しています。
気になる方は無料体験レッスンもあるので、試してみてください!
流れ |
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第1弾 東京外語大生がTEAP CBTに挑戦してみる! |
第2弾 TEAP CBTを受験して気づいた当日の<要注意点> |
第3弾 CBTの結果発表!スコアの味方と弱点分析 |
第4弾 東京外大生がTEAPに挑戦!申し込み方法と試験概要 |
第5弾 受験生が絶対に知っておくべき当日の流れと注意点 |
第6弾 結果発表!スコアシートの解説と高得点への勉強 |
第7弾 TEAP・TEAP CBT比較 ←今ここ |
目次
リーディング
TEAP | TEAP CBT |
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1つの長文に対して設問6つ | 設問は多くて3つ |
長文の穴埋めは「単語」を入れる →選択肢の単語を知らなかった場合正解を導き出すことが難しい | 長文の穴埋めは「文章」を入れる →文脈から推測できる場合もあるため比較的簡単 |
80 words程度の短文読解あり | 80 words程度の短文読解なし |
短文と長文がバランスよく出題される | ポスターやメールなど短文を読み取る問題が多い TEAPに比べてリーディング量が少ない |
分析とアドバイス
TEAP CBTは全体的に短文が中心なので、集中力が続きにくい人に向いています。短文の読解は得意だけど、長文でパラグラフの関係性を読み解くのが苦手という人は、TEAP CBTの方がスコアをとりやすいと思います。ICT問題ではパソコン操作が必要なので、普段パソコンを使い慣れていない人は戸惑うかもしれません。
リスニング
TEAP | TEAP CBT |
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1つの長文に対して設問6つ | 会話形式が多い |
英文を聞き、当てはまる図表を選択する問題がある | 図表問題がない |
動画はない | 動画を見ながら音声を聞く必要がある |
長めのリスニングに対して5つ設問 | 設問が3つまで |
分析とアドバイス
講義や説明文より、会話のリスニングが得意な人はTEAP CBTの方が向いていると思います。TEAP CBTの動画を見る問題は、TOEICや英検など他の英語資格試験にはない形式なので、慣れていないと難しいです。
ライティング
TEAP | TEAP CBT |
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文章の要約と自分の意見を述べる形式 | メール作成、図表の説明、講義を聞いて内容をまとめるなど形式がさまざま |
リーディングをした上で書く形式 | リーディングとリスニングをした上で書く形式もある |
分析とアドバイス
TEAP CBTのライティングは、リーディングやリスニングが苦手だと上手く解答できない場合があるので、(スピーキング以外の)3技能バランスよく得意な人が向いていると思います。ただし3技能をフル活用する分、TEAP CBTの方が実際に留学した際使えそうな表現・シチュエーションが多く出題されるので、英語力は身につくはずです。
スピーキング
TEAP | TEAP CBT |
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カードを手渡されそこに書いてある内容を質問文に変えて話したり、自分の意見を述べたりと、英検やIELTSような英語資格試験に見られる形式 | 道案内をしたり、人に指示を出したりする問題が出題され、リーディングやリスニングとの統合問題も含めると他の英語資格試験では見ない問題 |
ロールプレイ問題、1分間のスピーチ、社会的トピックに関する質疑応答 | ←の設問はない |
ない→ | 図表の読み取りとリーディングを踏まえた問題、講義を聞いてそれを要約する |
分析とアドバイス
TEAP CBTは、学校生活で人と話す場面を想定した設問があるため、アカデミックな英語だけでなく、友人と話すときに使う表現も知っておく必要があります。そのため、話し言葉の英語を学んでこなかった人にとっては難しいと思います。
またTEAP CBTでは、図表と文章を比べて矛盾点を指摘する問題が出題されるので、「Aでは〜、一方Bでは……」”A says ~~, on the other hand, B shows ……”のような英語表現を知っておく必要があります。
TEAP利用型入試採用大学(2018年度試験情報)
実際大学に出願する際「TEAPで出願するかTEAP CBTで出願するか」では必要となるスコアが異なる場合があります。現在はTEAP CBTを採用している大学が少ないため、比較できる大学が限られていますが、いくつかピックアップしてご紹介します。
採用大学一覧はこちら
上智大学
TEAP | TEAP CBT |
4技能それぞれのスコアと総合スコア | 総合スコアのみ |
例)文学部・英文学科
TEAP→総合280以上 R:70以上、L/W/S: 各65以上
TEAP CBT→総合470以上
立教大学
TEAP | TEAP CBT |
4技能それぞれのスコア | 4技能それぞれのスコア |
例)センター利用型入試(英語外部試験利用)
TEAP→R:56 L:56 W:56 S:56
TEAP CBT→R:90 L:100 W:70 S:75
明治学院大学
TEAP | TEAP CBT |
総合スコアのみ | 総合スコアのみ |
例)一般A日程
TEAP→総合スコア226~333:120/150点換算、334以上:140/150点換算
TEAP CBT→総合スコア420~559:120/150点換算、600以上:140/150点換算
※「TEAP採用大学の出願時条件まとめ」も参照ください。
まとめ
TEAPとTEAP CBTには、問題形式や内容の違いと採用大学による基準スコアの違いがあることがわかりました。大きくまとめたポイントが以下の点です。
TEAP
・長文のリーディング・リスニング
・図表関連の問題
・社会的トピックに関する問題
・4技能それぞれに基準スコアがある大学が多い
TEAPは長文のリーディング・リスニングに強い、図表の読み取りが得意、という人はスコアを取りやすい試験ではないでしょうか。
TEAP CBT
・コンピュータを使う
・長文より短文
・実用的な英語力
・録音式のスピーキング試験
・各技能のスコアではなく、総合スコアだけ必要とする大学もある
TEAP CBTは、日頃コンピュータを使う、長文より短文を数多く読む方が好き、アカデミックな英語に限らず実用的な英語もできる、直接人と話す形のスピーキング試験が苦手、4技能のできに偏りがある、という人に向いている試験でしょう。
最後に
TEAPやTEAP CBTの利用型受験を考えている受験生は、勉強法・対策法に悩んでいる人も少なくないでしょう。それぞれの試験の特徴を掴んで、より自分にあった試験を選び、志望校合格を勝ち取ってください!
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