前回に引き続き、会話の舞台は、町の図書館。翔とベッティは、勉強の合間に「ブロック式勉強法」について小声で話していた。
休憩がいらない?ブロック式勉強法の特徴とは
テスト勉強のはずが、いつの間にか話し込んじゃったわね
前回の第5話では、集中して勉強できないという翔の悩みに対して、ベッティがクラスメイトのマイクから教わった「ブロック式勉強法」を紹介しました。
それは、勉強する内容は決めず、一日に勉強する「時間」のみをブロックに分けて設定する方法でした。
今回は、その「ブロック式勉強法」のさらなるメリットを、ベッティが教えてくれるようです…
それで、「ブロック式勉強法」の“楽しい”特徴ってなんなの?
レゴブロックのように、この勉強法も「ブロックの色」に意味があるの
「覚える」勉強もあれば、覚えたことを「試す」勉強もあるし、覚えるために「まとめる」勉強なんてのもある
あー、テニスなら、ストロークの練習とか、サーブの練習とかのことかな?
そう、同じ種類の練習ばっかりしてると、疲れるし、飽きて集中力もなくなるのよね
そそ、だから、1日の中でもランニング、サーブ練習、ストローク練習って組み合わせてるよ
同じ勉強ばかり続けてたら、頭の使う場所が同じだから、疲れて、動きが鈍くなるの
苦手な科目の勉強をしていると、深夜でも叫びたくなる!
そんな状態で勉強を続けても、能率が上がるわけないわよね
だから、勉強も長い時間続けるなら、適当なところで種類の違う勉強に切り替える必要があるの
なるほど!
疲れたら、すぱっとやめて、別の勉強に変えた方がいいってわけか
そう、「ブロックの色の違い」っていうのは、勉強の性質の違いのこと
いろいろな色のブロックを用意して、同じ色のブロックが続かないように、積み上げるイメージね
ブロックの種類で、それぞれ使う頭の場所が違うから、勉強しながら頭の休憩をすることができるの
ポイント① 違う色(勉強の性質が違う)のブロックを上手に使えば、休憩がいらない!
前回では、1ブロック1時間で計画したけど、
30分くらいの短いブロックをつくってもいいのよ
そうなの?30分なら、通学時間や、ちょっとしたノートの整理みたいな、短い空き時間を活用できそうだね
そうね、ちなみに私は、集中力が続くのが30分くらいだって気がついたから、「25分勉強して、5分休む」というサイクルで勉強することが多いわ
勉強のし始めは、25分だと物足りないけど、マラソンで最初から本気を出さないのと同じで、体力(集中力)をセーブしておくことで、長時間集中力を維持できるの
細かいブロックをたくさん作れば、前回出てきた「タイムリミット効果」がたくさん得られるね!
第4話でも言ったけど、自分にあった方法は、人それぞれだから、翔に合ったペースを探したらいいわよ
そうするよ
レゴブロックは小さいときに極めたと思ってたけど、もう一度研究する必要がありそうだね…
ポイント② ブロックを小さくする(勉強時間を細かく区切る)ことで、集中力を維持!
ブロック式勉強法なら、コンスタントに勉強ができそう
時間を最大限に使えるから、トータルの勉強量も増えるし
これまでは「起死回生の勉強法」みたいなのを期待してたけど、結局はコンスタントに勉強しなきゃいけないんだ
でも、それが「大変なもの」と感じないように工夫することが大事なんだね
だから、「トライ&エラー」が大事。いいと思った方法を試して、失敗したら、また少し変えて試す
第6話のポイントおさらい
ポイント① 違う色(勉強の性質が違う)のブロックを上手に使えば、休憩がいらない!
ポイント② ブロックを小さくする(勉強時間を細かく区切る)ことで、集中力を維持!
前回から、さらに掘り下げた「ブロック式勉強法」。
「暗記」や「実践問題を解く」といった、「違う色の(性質が違う)ブロック」を、同じ色が並ばないように積めば、脳の同じところばかりを使わないので、疲れにくいです。
そして、30分ほどの「小さなブロック」で勉強することで、長時間集中力を維持しやすく、「タイムリミット効果」を大いに活用することができます。