勉強のモチベーションを上げるための連載企画「ベッティのお仕置き相談室」です。インターナショナルスクールに通う女の子ベッティが高校生の男の子田中翔(たなしょう)の英語学習に関する悩みに、少し辛辣なアドバイスを送ります。
第1回のテーマは「わかっちゃいるけど始められないのはなぜか」です。その理由を翔とベッティの会話を通して探っていきましょう!
わかっちゃいるけど始められないのはなぜ?
ある日の夕方。ひとりの男子高校生が学校帰りに歩いています。その後ろから女の子が近づいてきましたが、彼は気づかずブツブツ文句を言いながら歩いています。
1回宿題忘れたくらいでよー
ブツブツ..
ぐちをこぼしながら歩いていた男子高校生は、田中 翔。友達からは「たなしょう」と呼ばれている。一方、翔に声をかけた少女はベッティ。
めずらしく真剣な顔してると思ったら、先生の悪口とはがっかりね
相変わらずキビシイなあ〜
たなしょうは高校1年生。ベッティはインターナショナルスクールに通う、日本でいうと中学2年生。年齢は翔の方が上だが、いつもベッティに論破されてばかりだ。
毎日忙しくて宿題なんてやってる暇ないよって話してたんだ
そんなにやることがたくさんあるの?
①スタート地点とゴール地点を知る
何か思い当たるものはある?
手芸部で作る作品はレベルが上がって上手くいってるけど、硬式テニスの方は全然上達してないかな
翔は手芸部に所属している。刺繍が趣味だと隠していた翔だが、作った作品を家庭科のおばちゃん先生に見られてしまい、手芸部へとスカウトされたのだった。
それはいいとして、手芸は上手くできて、テニスは上手くいかないのはなんで?
翔がテニスでやる気が出ないのは、今の自分の力量と目標をわかっていないからなのよ
地図を例に解説してみよう。地図上で目標地への「ルート(たどり着くための道のり)」を考える際、スタート地点とゴール地点を知ることが欠かせない。
手芸ならば、自分のスタート地点(現在の力量)もゴール地点(作りたい作品)もはっきりとわかっているので、その間のルート(必要な技術)も自然に見えてくる。
ところが、スタート地点もゴール地点も不確かなテニスでは、方向も距離もわからないため、なかなかスタートできない。
でもそのために何をしたらいいんだろ?
②小さなゴールを作る
ゴールだけでは具体的に何をしたらいいかわからない。スタート地点とゴール地点が決まったら、ゴールに向かうための具体的な「ルート」を考える。地図上の目標地にたどり着くために必要な通過点や目印を決めることだ。この「ルート」が最終目標地までの「小さなゴール」になる。
例にあてはめて考えましょう!
だから、今の自分に分かる範囲で、テニスの上達に必要な技術を考えて、小さなゴールとして設定するの。そうすれば、やることが具体的(明確)になるし、達成感を得られる機会も増えるのよ!
③小さなゴールを複数作って1つ1つクリアする
ゴール地点には行ったことがない。なので初めから必要な通過点はわからないし、最短ルートもわからない。
初めのうちは、今の時点でわかる「小さなゴール」を設定し、とりあえずそこへ向かおう。そして最終に近づくにつれて手に入る新しい情報を参考に、徐々にゴールに近づけばいいのだ。
そうすることで、やるべきことが明確になって、やる気も湧いてくるものよ
てか、もうこんな時間?!友達のケントとの待ち合わせ時間過ぎちゃってるよ!
私たちはよく「わかっちゃいるけど、始められない」と言いますが、実は「わかっていないから、始められなかった」のです。
まとめ
何かを始めるために必要なポイントは以下の3つです。
- 何かを始めるには、まずスターと地点とゴール地点を知ろう!
- ゴールを具体化して、進むべき方向を明確にしよう!
- 小さなゴールを複数作って、一つ一つクリアしよう!
何かを始めようするならば、「スタート地(今の自分)」と「ゴール地(なりたい自分)」をまず確認することが大事です。ゴールまでの「道のり(ルート・必要な技術)」を考えるときは、今わかる範囲で必要な要素を洗い出し、それを小さなゴールとして達成していき、徐々に本当の目標に近づいていきましょう!
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