アメリカやカナダの教育機関への留学に必要なTOEFL iBTは、アカデミックな内容で難しく、スピーキングとライティングは独学の対策が困難と思っている人もいると思います。そこで今回は、東大法学部3年生でTOEFL iBT受験者の黒川睦夫さんに、TOEFL iBTの独自の勉強法についてお聞ききしました!
目次
TOEFL iBTを受験した理由を教えてください。
カリフォルニア大学ロサンゼルス校の「UCLA Extension」というプログラムに参加するために受けました。このプログラムで単位を取るためには、TOEFL iBTのスコアが80点必要でした。
TOEFL iBTの対策はどのようにしましたか?
語学学校のTOEFL iBTコースと独学を組み合わせて対策しました。
UCLAのプログラムの前に、ロサンゼルスの語学学校で3ヶ月TOEFL iBTの対策コースを受けました。語学学校ではChambridgeのTOEFL iBTの教材を使い、それ以外にZ会の教科書でも勉強していました。語学学校時代の後半1ヶ月は、目標としていた80点に到達するために、授業外でも1日10時間ほど勉強していました。
独学での勉強内容を教えてください。
テストで使える型やフレーズをとにかく覚えました。TOEFL iBTで点をとる近道は、漠然と英語ができるようになることを目指すよりも、テストで使える型を覚えることです。
リーディング
高校受験までの英語だったら、プリント2ページもあると面倒くさいと感じていたのですが、TOEFL iBTは6ページほどの文章を続けて読むことが要求されます。長文に慣れるためにZ会の練習問題を読みました。
リスニング
Z会の教材を聞き続け、自分でメモ取りの方法を身につけました。
ライティング
テストに使う王道の書き方を1つ決めて、とにかくそれに合わせて書き続けました。色々な英語の表現でライティングをすることは素晴らしいですが、テストの場合は、使う型を1つに決めいていました。
僕はサンドイッチ形式を使いました:
最初にパン=意見(イントロ)
肉=理由3つ
最後にパン=コンクルージョン
ある程度の点数を取りたい人は、文法やかっこいいフレーズにこだわらずに、書き方(サンドイッチ形式)を覚えて、どんな質問がきてもその型に合った内容を350ワードで時間内に書く練習をするといいと思います。350ワード以上書けるようになってから精度を上げるためにボキャブラリーを増やしました。
また、友達から勧められて、Z会の教材の解答例使ってタイピング練習をしました。タイピングしているうちに、自然と構造が分かってきたので、時間はかかるけどやってみる価値はあります。
スピーキング
僕の場合、とにかく最初の一言目が話し始められなかったので、Z会の教材の解答例から、最初の一言目(First of allなど)や2番目3番目の文章の頭に使えるフレーズ(This is because~.など)をどんどん抜き取っていきました。とにかく気負わずに、使えるフレーズをたくさん持つことが重要だと思います。
スコアはどのように変化しましたか。
1回目はアメリカに発つ当日、日本で受けました。大学受験の2次試験対策で長文読解やリスニングの勉強はしていたので、リスニングとリーディングで点数をかせぎました。一方、スピーキングとライティングは30点中5点ほどしか取れませんでした。合計点は40前後だったと思います。
スピーキングとライティングでは、長文を話したり、タイピングをしたりといった練習をまったくしていなかったので、できる、できない以前に解き方がわからなかったです。
語学学校での3ヶ月で、1ヶ月に1回、最後の月は2回のペースで受けましたが、点数は2回目で60点、4回目で80点に到達することができました。解き方に特徴があるので、コツをつかめば60点までは行くと思います。
TOEFL iBTを受けてよかったことはありますか。
長文を書くこと、読むことへの抵抗がなくなりました。
TOEFL iBTのために6ページのアカデミックな文章を読む練習をしたことで、長文に慣れ、その後のUCLAの授業で英語の本を読む際、抵抗がなくなりました。
センター試験にはライティングがないので、TOEFL iBTで「エッセイを書く力」を付けることができました。現在大学で長いレポートを書くときも応用が効いてます。
スピーキングに関しても、アメリカの実生活で意見を求めれらた時に、TOEFLスピーキングで学んだ構成を使うと説得力のある意見を伝えることができました。
これからTOEFL iBTを受講しようとする人へメッセージ
難しいからといって、めげないでください!
僕も語学学校のTOEFL iBTのクラスに入った頃は、まわりのみんながライティングの構成を考えてすぐに書き始めたりと、「みんなめちゃくちゃできるじゃん!」と感じました。一方自分は、最初の単語さえ書き始められなかったのです。試験会場でも他の人が解いているのをみると「自分はできない」と感じると思います。
TOEFLは、英語ができる人にとっても難しい内容なので、初めはわからなくて当然です!
TOEICなど、英語の試験はいろいろありますが、のちにアカデミックな英語を使う場合はTOEFL iBTの試験勉強をやって損はないです。ただ単に英語を上達させたいという人でも、下手にラジオを聞き続けたり新聞を読んだりするより、テストという目標を作って勉強するのは良いと思います。TOEFLは自分の英語力の証明にもなりますし、アカデミックな英語力を付けば実生活にも役に立つのでおすすめです!
難しいと言われるTOEFL iBTですが、黒川さんはまずは解答の型を覚えることで慣れていき、結果的に英語圏の大学で通用する実践的な力を身につけたんですね。励みになるお話をありがとうございました。
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