1963年から始まった英検®︎(実用英語技能検定)は、年間約330万人が受験する、非常にポピュラーな検定試験です。レベルによって級が5級〜1級に分かれています。
2015年度から成績表の「英検®︎CSEスコア」表示が始まり、2017年度からは準2級と3級に英作文問題が導入されるなど、時代に合わせた改革も行っています。
本記事では紙ベースの英検®︎の概要、2020年度の試験日程、受験料金、受験のメリット・デメリットをまとめました。(2020年8月更新)
コンピュータで受験する英検®︎についてはこちらをご覧ください▼
目次
英検®︎を受験する目的
- 自身の英語力をチェックする
- 大学入試の条件など、進学に利用する
- 就職で英語力の証明として利用する
- 通訳案内士試験など、資格・認定で外国語(英語)の試験を免除する
各級の「レベルの目安」、「CEFRに換算したレベル」は以下の通りです。
3 級 | 準2級 | 2級 | 準1級 | 1級 | |
レベルの目安 | 中学卒業程度 | 高校中級程度 | 高校卒業程度 | 大学中級程度 | 大学上級程度 |
CEFR換算レベル | A1 | A2 | B1 | B2 | C1 |
英検®︎各級の試験概要
3級〜1級はペーパーテストの一次試験と、面接の二次試験があります。一次試験合格者、または一次試験免除者が二次試験を受験できます。
※一次試験免除:一次試験合格から1年間、一次試験を免除で二次試験を受験できる制度
一次試験(筆記試験)の内容
・リーディング問題(マーク式)
・ リスニング問題(マーク式)
・ライティング問題(記述式)
二次試験の内容
・スピーキング(面接)
4級と5級には二次試験がありませんが、合否に影響しない「スピーキングテスト(録音形式)」を任意で受験することができます。
試験時間
3級 | 準2級 | 2級 | 準1級 | 1級 | |
筆記試験 | 50分 | 75分 | 85分 | 90分 | 100分 |
リスニング試験 | 25分 | 25分 | 25分 | 25分 | 30分 |
面接時間 | 約5分 | 約6分 | 約7分 | 約8分 | 約10分 |
英検®︎各級の受験料
2020年度4月より検定料を改定することを発表しました。改定前と後の検定料(税込)は以下の通りです。
1級 :9,500円 → 10,300円
準1級:7,600円 → 8,400円
2級 :6,500円 → 7,400円
準2級:5,900円 → 6,900円
3級 :4,900円 → 5,900円
4級 :3,600円 → 3,600円
5級 :3,000円 → 3,000円
英検®︎2020年度 試験日程
英検®️は年に3回実施されます。
第1回
一次試験
本会場
6月28日(日)
準会場
6月28日(日)
7月17日(金)※中高特別準会場
7月18日(土)
7月25日(土)
二次試験
本会場
8月23日(日)
準会場
8月22日(土)
8月23日(日)
第2回
一次試験
本会場
10月11日(日)
準会場
(すべての団体)10月3日(土)、11日(日)
(中学・高校のみ)10月2日(金)
二次試験
A日程 11月8日(日)
B日程 11月15日(日)
第3回
本会場
2021年1月24日(日)
準会場
(すべての団体) 2021年1月23日(土)、24日(日)
(中学・高校のみ):2021年1月22日(金)
テスト会場について
試験は基本的に、全国約230都市・400会場の「本会場」にて実施されます。申し込み時に受験地の選択はできますが、試験会場の指定はできません。
準会場は学校や塾など団体で申込む場合に利用することが多いです。
1級の二次試験のみ、札幌、仙台、横浜、東京、新潟、名古屋、京都、大阪、広島、福岡、那覇の11都市でのみ実施されます。
英検®︎の試験結果・点数について
試験結果は郵送、もしくはWebで閲覧できます。
スコアシートには
・合否
・4技能それぞれの得点
・英検®︎CSEスコア
・英検®︎バンド
などが示されます。合格だった場合は、合格証明書が届きます。
※英検®︎CSEスコアについての詳細はこちらをご覧ください。
※英検®︎バンド:合否と英検®︎CSEスコアをもとに、合格ラインまでの距離を示す数値。
合格基準スコア
3級 | 準2級 | 2級 | 準1級 | 1級 | |
一次試験 | 1103(満点1650) | 1322(満点1800) | 1520(満点1950) | 1792(満点2250) | 2028(満点2550) |
二次試験 | 353(満点550) | 406(満点600) | 460(満点650) | 512(満点750) | 602(満点850) |
英検®️のメリット
1.入試で利用できる
英検®︎保持者は、大学、高校、中学の入試試験で、優遇措置を受けられることがあります。
2.他の資格試験の取得につながる
英検®︎を取得していると、他の資格や検定の一次試験や、英語科目の受験が免除されることがあります。たとえば1級保持者は「通訳案内士試験」の筆記試験の英語試験が免除されます。
3.自分のレベルに合わせて級を選べる
英検®︎は他の検定(TOEIC、TOEFL iBT等)と違って、レベル別で級が分かれています。そのため、英語初心者でも無理なく自分に合ったレベルの級を受け、徐々に英語力を向上させることができます。
4.成績表で自分の英語力の分析ができる
英検®︎はTOEICやTOEFL iBTと比べて、スコアシートに細かくアドバイスなどが明記されます。そのため自分の弱点を把握できますし、テスト後の復習にも役立ちます。
英検®️のデメリット
1.国外での利用があまり期待できない
英検は、TOEFL iBTやIELTSなどの海外で作られた試験と違い、日本国外での効力が弱いです。留学や海外の企業への就職に利用するには、あまり向いていないでしょう。
2.判定が合格、不合格で示される
TOEIC、TOEFL iBT等のような、スコアが評価させるものであれば受験が無駄になることはありませんが、英検®︎は不合格の場合、英語力の証明としては使えません。
3.アカデミックさに欠ける
大学生や社会人に求められる実践的なコミュニケーション力や、アカデミックさに欠けるため、英検®︎対策だけでは海外大学・MBAで使える英語力の向上は難しいとされています。
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※英検®及び英検CBT®は、公益財団法人 日本英語検定協会の登録商標です。このコンテンツは、公益財団法人日本英語検定協会の承認や推奨、その他の検討を受けたものではありません。