北海学園大学人文学部英米文化学科では、公募制推薦入学試験に出願資格として4技能英語試験スコアを採用しています。しかしそれは、平成30年に導入する新しい入試方式の序章に過ぎません。北海学園大学人文学部英米文化学科がリードする英語教育、その実態を田中洋也教授にお伺いしてきました。
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−人文学部英米文化学科の推薦入試に4技能英語試験を導入した経緯を教えてください。
今年度平成29年度入試はまだ、人文学部英米文化学科公募制推薦でのみ導入ですが、平成30年には人文学部一般入試にも「みなし得点」として4技能英語試験を導入することが決まっています。英米文化学科における英語教育の目標が4技能のスキルをバランス良く向上させることです。そこに向けて、入学後の学習に対して意欲的である生徒の特別入学試験として導入に踏み切ったと。それから「バランスの良い英語コミュニケーション能力」を持った学生を育成したいと思ったこと、まずはそこですね。さらに言えば、「読む・聴く」の2技能にとどまらず、「書く・話す」を加えた4技能を身につけた生徒。そういった生徒を受け入れることで学園全体の英語力向上を図ることも目的として、導入に踏み切りました。
−「バランスの良い英語コミュニケーション能力」と言いますと。
最近では4技能試験を行っている団体と連携をとることも多くありまして、本学でもイベントを共催しております。そこで高校の先生方をお招きしてお話しすると気づくのが、読む・聴くことを通して理解する能力に比べ、書く・話すことで発信することを苦手とする生徒が多いこと。理解はできているんです。でも、発信するスキルを身につけるには、また違った学習が必要になります。なので、発信する技能の向上を補える本学での英語教育でありたいと思っています。そして出来る限り多く、発信する能力を身につけた学生を育て、社会に送り出したいと思っています。
−なるほど。発信するスキルですね。そうなると、やはり入学試験としては2技能より4技能を評価、でしょうか。
やはり、インプット、つまりReadingとListeningこの2技能による学習を通してのSpeaking Writingによるアウトプットなので、2+2技能ですね、それを評価したいと思います。また、中々発信の機会を作るのが難しい中、4技能をバランス良く身につけた受験生は、自主的な学習をしている証拠ですので、その部分も評価したいと思います。
−では、最後に学生へメッセージをお願いします。
受験生の皆さんは、学校ではもちろん授業で様々な英語を学んでいて、4技能をバランス良く身につけたいという意欲を持つ生徒さんも多くいると思います。でも、真に使える「語学力」を身につけるには、学校の学習では時間が足りません。その足りない部分を、時間を作って、自ら学ぼうとする、そういった生徒さんに来て欲しいと思います。語学力、英語に限らずですが、身につけるのは多くの時間を要します。自律しての学習が、どうしても必要になります。学校での勉強をもとに、自律した学習方法を身につけて、この入試にチャレンジしてください。