TOEIC SW初受験の佐藤哲朗に聞く、役立った勉強法と今後の課題

TOEIC SWは英語で自分の意図を正しく伝えられる事を目的に「話す(スピーキング)」「書く(ライティング)」力を測るテストとして2007年にスタートしました。まだまだ受験者が少ない中、先日5月17日に初めて受験したばかりだという佐藤哲朗さんにインタビューをしてきました!

IT業界で働いている佐藤さんは、社会人になってからボストンでの語学研修に参加し、その後も継続的に英語の勉強をしています。そんな英語学習上級者の佐藤さんに、TOEIC SWを受けてみての感想や、対策法について聞きました。

Interview

アメリカ留学中の佐藤哲朗さん

Q1. TOEIC SWを初めて受けてみた感想を教えて下さい

TOEIC SWは想像以上にタフでした。

ライティングは普段の学習のおかげでそこそこ出来たのですが、スピーキングの自分の意見を素早くまとめて英語で述べるという問題が厳しかったです。

Q2. TOEIC SWの苦手だったパートはどこですか

スピーキングパートの後半です。

提示された情報に基づく応答問題では、与えられた資料を素早く読んで理解し、さらにそれに対する英語の質問も理解することが必要です。問題で聞かれた内容を、資料中にまず見つけなくては答えられないため、少し難しく感じました。

解決策を提案する問題では、自分宛の相談事の留守電メッセージが流れました。問題は音声で聞こえるだけなので、まず解決策の前に相談事が何だったのかがはっきりと分からなかったです。TOEIC SWは対人のテストではないので聞き返すこともできないため、大変でした。

スピーキングパートの最後の問題は、15秒で準備をして、60秒間自分の意見を述べる問題でしたが、とても難しく感じました。

そういえばボストン留学の時も、ディスカッション中、自分の意見を素早く発言することが求められましたが、自分にとってはなかなか難しく、考えている間に他の人に発言されてしまうという場面が多々あったんですよね…

Q3. 佐藤さんの英語の学習法を教えて下さい

オンライン英会話スクールの「ベストティーチャー(注1)」を利用しています。ライティングの練習は通勤などの隙間時間にやり、Skypeレッスンは朝に行っています。

TOEIC SWのライティングでは30分で300語を記述する問題がありますが、ベストティーチャーの先生から「1パラグラフには最低でも3文以上必要。2文以下でパラグラフを構成してはダメ」と言われていたので、それを守り構成しました。

他にはUmanoという英語のニュース記事をプロのナレーターが読み上げてくれるリスニングアプリを使っています。また、Huluで海外ドラマを観ています。

注1:ベストティーチャーでは、まずは自分が英語で話したい内容を、講師とのチャット形式で作文します。作成した英文は講師が添削して、その英文を音声で録音してくれます。その後、ロールプレイの形でSkypeレッスンがあります。詳しくはこちら

Q4. 受験して感じたこれからの課題は何ですか

自分の考えを数十秒単位の短時間内でまとめて、他人に伝わるように正しく話す、というのは、ビジネスでも非常に重要なスキルだと認識しています。

この力を鍛えるために、これからベストティーチャーのライティングレッスンを進めるときに、自分の中で制限時間をつけて、辞書禁止で素早く返答を書く練習を始めたいです。あとはSkypeレッスンでフリートークの場数を踏みたいと思います。

今回TOEIC SWを受験したことで、自分の弱点を改めて認識出来ました。1年後くらいに再挑戦したいです!

Q5. 最後にこれから4技能試験にチャレンジしようと思っている方へのアドバイスをお願いします!

僕を含めて多くの日本人がそうだと思うのですが、学生時代は2技能 (リスニング、 リーディング) だけに特化した効率の悪い、英語嫌いを増やしてしまうような勉強をしてきたのだな、と感じました。

日本の学校の英語教育ではスピーキングとライティングは教えてくれませんが、最初から4技能をバランス良く伸ばす方が断然効率が良いと思います。

今回僕は仙台の会場でTOEIC SWを受けたのですが、受験者はたったの7名でした。まだまだTOEIC SWの受験者は少ないですが、僕としては、TOEICの点数が高くないうちから、TOEIC SWも並行して受験することをおすすめします!

「英語なんて話せない」と考えている人が大多数だと思いますが、思い切って話してみたら楽しく、勉強の効率も絶対上がるはずですので、みなさんチャレンジをして下さい!

結果について (2015.6.8追記)

後日、佐藤さんより結果のご報告をいただきました。

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・Writing :180/200 Level 8 (1~9段階中)

・Speaking:150/200 Level 6 (1~8段階中)

  – Pronunciation Level            : HIGH (HIGH, MEDIUM, LOWの3段階中)

  – Intonation and Stress Level : HIGH (HIGH, MEDIUM, LOWの3段階中)

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この結果を受けての佐藤さんからのコメントです。

「日ごろからリーディングの練習をしていたとしても、やはり実際にライティングの経験を積んでおかないと試験中の限られた時間で言いたいことを英文で書くのは難しいと思います。

スピーキングについては予想外に高いスコアが取れました。やはり毎日オンラインでレッスンを受けたのが良かったのだと思います。
オンラインでスカイプ英会話を始めたばかりの頃は、土日に1回だけSkypeレッスンしていたのですが、毎日やるようにして、週1回では圧倒的に足りなかったのだな、と分かりました。

外国人と話す事に対する抵抗を無くす、という意味ではSkypeレッスンは週1回でもいいかもしれないですが、ある程度流暢に話せるレベルに達する、且つキープするためには、やはり毎日やらないとだめだな、と感じました。」

佐藤さんのインタビューを終えて

英語学習上級者の佐藤さんも苦戦していたことから、日本人にとってTOEIC SWで一番難しいのは意見を求めるスピーキングセクションの最後の2問だと思います。

佐藤さんはオンライン英会話のSkypeレッスンを毎日受けて対策をしましたが、いきなり外国人とSkypeレッスンを行うのはハードルが高いと思う人も多いと思います。

そんな人も安心して下さい。佐藤さんは大学を卒業されてから10年は英語の勉強をしませんでした。しかし、2014年のボストンでの研修をきっかけに再び英語学習を始め、9ヶ月後の今ではSkypeレッスンを寝起きで受けられるほど英語を話す事への抵抗がなくなったとおっしゃっていました。

思い切って英語を話してみたら、絶対に楽しいはずです。楽しいからこそ学習ははかどりますし、脳も活性化され勉強の効率も上がります。

みなさんもぜひ英会話を楽しむことからTOEIC SWの学習を始めてみてはいかがですか。

 

Interview

アメリカ留学中の佐藤哲朗さん

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